10/16/08

公的資金の投入3(インフレ4)

銀行は他人のお金を元手に錬金術のように膨らませて、その何倍もの貸付債権者になっているのです・・・これが信用創造機能ですが、アメリカは・・貿易黒字で溜まった自己資金の運用をしているのではなく、銀行同様に世界中から資金を集めて、これを証券化商品に加工して世界中にばら撒いて儲けていたのですから、言うならば金融立国とは国中を挙げて、銀行・証券業者になっていたようなものです。

資金仲介業者である銀行の資金ショート・・これの緊急輸血の必要性として、当面の金融危機を見れば、アメリカの金融危機は、アメリカ全体が金融業・・金融立国化していたので、アメリカ全体の資金ショートとして見なければ、本質を見誤ります。

資金ショート防止先・・公的資金の投入先は、銀行だけではなく、同じ仲介、加工機能を担っていた・・世界中から資金を集めて加工して、再度世界にばら撒いていたリーマンのような証券大手もその対象にすべきだったのです。

金融工学とは言い得て妙ですが、アメリカは、ここ数十年間金融商品の加工貿易立国の国だったし、これを担っていたのは銀行よりも証券の方が大きかったのです。

銀行の信用創造機能といっても、10倍前後に過ぎませんが、証券業界や先物取引業界のレバレッジ効果はそんなものではありません。

倍率で言えば、各種複雑な金融商品・信用取引の倍率は、100倍単位で半端なものではありません。

アメリカの金融当局が、リーマン・ブラザーズを見放した時点で、世界中が大ショック状態に陥った・・株式の大暴落の連鎖が始まったのは、むべなるかなと言うところです。

アメリカ政府当局者・財務長官は、「リーマン救済は、考えの端にも上らなかった」と、当日大見得を切っていましたが、旧来型の銀行だけしか視野にない・・・大きな理解不足があったといえるでしょう。

話がインフレとバブルの関係からそれますので、元に戻しますと、資金が元々だぶついている先進国では、金融緩和しても借金だらけの人の支払いが少し楽になる分だけ・・消費がちょっとしか上向かないし、物価が上がるものでもないのです。

結局は、現在の金融政策と称するものは、国民経済のためとは言うものの、現象的には、金融機関同士の資金パイプ詰まり解消策・・一種の緊急輸血が金融政策の中心的目的になっているのです。

いまだに、景気対策→過疎地の農道や林道を舗装するなどの公共工事をやっているのと似ています。

今回の危機管理の特徴でもありますが、短期金融市場での出し手不足解消のために日銀その他各国の中央銀行が、短期金融市場に巨額の各国紙幣+ドル資金の大量供給を続けているのを見ても分かるように、金融機関の資金ショ−ト危機対策でしかないのです。

ところが、中央銀行は連日資金を出すばかりで、金融機関同士は相手のことを疑心暗鬼ですから、日銀から借りた資金を貸し出し資金にまわさずに、日銀の当座預金に還流してくるので、短期金融市場では資金が連日逼迫したままです。

結果的に日銀当座預金残高が膨らむ一方ですが、個人でいえば相場下落局面でボーナスや退職金を割り増しして貰っても、株や債権を購入するのは怖いので、株や債権を買わずに低金利の預金やたんす預金にして様子見をしているのと同じです。

 



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