10/06/08

政府(専門家)と議会の役割分担6

わが国はグループ分けがきつすぎるので、大物の協議ですべてが決まってしまい、国会は議論する場ではなく、法案通過儀式の場になっているのが問題ですが、この点は議会と国会の違いとして後に書きます。

(それにしても法案は国会を通過するだけで、そこで議論して作るものではないと言う意味で、よく使われる「通過」とはいい得て妙な表現です)

有識者の競技結果はよく考え抜いていて立派な案であることが多いと思うのですが、言うならば、政府関係者・・そこで選ばれた有識者の協議では、何十時間議論しても運営側の立場・・論理ばかり議論していて、ついでに国民の立場も考えてやろうかと言うおまけ程度に陥りがちです。

あるいは、「こういう制度では、国民からこういう反発が出ないか・・」という議論もしますが、すべて、運営側の立場で不都合がないかを検討しているだけです。

企業が供給者側だけの研究室でいくら実験を重ねても、それだけでいきなり大量生産をして商品を売り出すのではなく、市場である程度テストして実際に使う消費者に使ってもらってから、大量生産に踏み切る必要があることを想起してもいいでしょう。

商品に関しては、優秀な?研究者が研究した結果開発したのだから、庶民は何も考えずに信用して購入し、利用すればいいという人はいないでしょう。

(ソビエト体制では、こういうやり方だったかもしれませんが・・・)

これからの国会は与野党対決という抽象的議論の場ではなく、リティールが問題になってくると、一旦選んだ以上はすべてお任せ」と言うのではなく、細かい条項についての発言などの詳細報告が必要になってきます。

冷戦時代とは、異なり与野党が180度対決する法案は皆無に近くなって、刑法の存在や大企業の存在自体は問題がなく・・あるいは、公害を少なくする、食品衛生を安全にすると言う方向性には問題がなく、どのように実施するのが良いかの具体性の時代になっているのです。

こういう時代になると、密室協議よりは議会討論と言う、法律の顧客・消費者代表のテスト機関を通すことによって、大量実施した場合に、制度設計時に想定外であった欠陥も見つかり易く、あらかじめ修正できるのです。

5000万件とも言われる年金記録漏れの調査のために始めた年金特別便の分かり難さも問題になっていますが、(この部分は評論家勝谷氏の何かで出た意見の受け売りです)いかにも官僚が意図的に答え難いような文章設定にしているのが見え見えらしいのです。

各人宛の郵便で経歴を書き出して「抜けていませんか」と端的に質問すれば、誰でも簡単に答えられるし、直ぐに回答するのでしょうが、正面からの質問がなく、役人側の論理で複雑な文章を作って「履歴が抜けている」と答え難い・・こたえるための文書だと気が付かずに殆どの人が放りっ放しにしているような文書形式になっているらしいのです。

ワザワザ分かり難い書き方にして、ごまかそうとする方向へ知恵を絞る・・役所のために知恵を絞るだけで、消費者のために働く視点が欠落しているのです。

年金制度の改革と言っても出てくるのは、役所側の都合しか見えませんが、こうした後始末の繰り返しのために、既に400億円近い(380何億ですが正確には忘れました)資金が特別出費で出してるそうですが、わざわざ答え難い文章をひねり出す役人の知恵には恐れ入る次第です。

こういうことに頭をひねるために内部の会議を何回も開いていても、仕方がない・・・消費者の立場で議論させろと言うのが、このコラムの意見です。

 



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