10/05/08
政府(専門家)と議会の役割分担4(後期高齢者医療制度)
日本の場合、後期高齢者医療制度問題でもそうですが、いろんな政策が官僚や専門家と与党有力者の密室協議で事実上決まっているので、重要な政策がいつどこで決まったのかはっきりしないのです。
その決定過程が公開されず、もちろんその発言ごとにその政治家の支持率が上下する仕組みではありません。
日本で発言によって支持率に影響があるのはマイナス効果・・失言放言のときだけですから、日本の政治家は意見発表をしないほうが得・・誤魔化し発言に終始するのです。
こんな具合にうやむやのうちに決めて実施して見て、後で都合が悪くなると誰かの責任のようにみんなで批判しているし、これを与党関係者まで批判している変な仕組みです。
今回麻生氏が自民党総裁に当選した結果、9月23日に連立与党の公明党との間で、後期高齢者医療制度の見直しが合意されました。
誰の責任かどこを直すのかも明確にならない中で、うやむやの見直しです。
有識者の意見はよく考え抜いた合理的な場合が多いのでしょうが、これが議会で討論されると国民の目線で議論され直されるので、実施した場合の問題点も事前に出て来て分かることが多いのです。
もちろん、選挙に弱い議員心理に頼りすぎると、繰り返し書いているように衆愚政治に陥る危険もあります。
アメリカの金融安定化法案に対する先月29日の下院での否決は庶民の知恵だったとなるのか、あるいは衆愚政治の典型となるのかは、今のところ分かりませんが、これは歴史の審判を待たねばならないでしょう。
とは言え、日本の場合・・たとえば後期高齢者医療制度を例に採ると、有識者と政府幹部だけが密室で決めてしまい、与野党含めて議会はまともな討論をせずに議会を通過させて実施するから、実施してから国民の不満が出てあわてることになるのです。
あわてて直すとしても、国民の不満がどこにあるのかを細かく国会で議論しようと言うのではなく、またもや密室に近い審議会だったか調査会かで議論しなおすと言うのが不思議です。
国民の不満でやり直すと言う以上は、国会で選挙民の目を意識して細かく議論した方が、国民の不満をストレートに反映しやすいはずです。
有権者は、そのときの議員の個別発言をチェックして、次の選挙に反映すればいいので、そうすれば議員も必死に勉強します。
現在の国会や市議会などの発言を見ると・・「何々に対する施策が必要と思われるが、その点どうか?」と質問して政府や市当局は、「そのように考えて鋭意準備中です」と言う抽象的やり取りだけで終わっている感じです。
必要性の有無だけの議論ではなく、その先の具体的な議論をする必要があるのです。
道路も減らす方向か増やす方向かと言う抽象的議論ではなく、どこそこに新設するか否かと言う議論です。
抽象論だけの採決ですと与野党対決が多いでしょうが、具体的議論になると、(たとえばどこに道路を先に設置するか、量刑の幅の基準作り・・年金給付の基準作りの場合)常に全体として与野党対決する必要はないので、ある条項には、ある議員は反対で次の条項や表には賛否が入れ替わるなどの自由自在でよいのではないでしょうか?
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