12/19/07

農業基本法8 (農業基本法の志向したもの)

過疎地対策の場合には、補助金をつぎ込んでいるうちに過疎地集落自体が無くなってしまう期待?があるのですが、農業の場合、消滅させる訳に行かないのですから、いくらでも補助金をつぎ込んでいける・・その間は自分達役人の権限は膨らむばかりだと言うのが農水省の魂胆でしょう。
昭和36年の農業基本法以降現在までに、農業政策・・土地改良、農道改良・その他いろんな名目でつぎ込んだ税は膨大なもので、(バブル法秋後の住専救済も、その実そこに融資している農協関連の救済が主目的でした。)しかも上昇する一方でした。
似たような経験をたどると、過去にも国鉄をはじめとする巨額赤字垂れ流し分野がありました。
巨額赤字で苦しんだ国鉄の場合でみれば、補助金の増額や識者の意見による改革・・経営ではどうにもならなかったのですが、民営化によって、補助金行政から脱して、自立を果たしているのです。
この経験で分かることは、有識者の高邁な百の議論よりは、自由化、民営化で、当事者の健全な競争に任せた方が有効であったということです。
こうして、いろんな角度からみていくと、補助金に頼らせ、際限なくこれをつぎ込んでいこうとする、農業基本法の基本精神は、農業の自立阻止法・・農業を永久的補助金行政の対象・・・あるいは農機具や農薬など工業製品の消費地にするための法律であったとでも言うべきでしょう。
これを地球規模で見れば、いわゆる南北問題の縮図であって、先進国からの膨大な援助漬けと工業製品の売りつけが、却って貧困地域の貧困循環のエンジンになっているのと同じです。
以下に、農業に参入できる法人の条文を具体的に紹介しますが、要は、法人経営をしぶしぶ認めるが、農家以外の経営参入を禁止するというものです。
その奥の手は・・・・役員や株主あるいは出資者を農業従事者・・既存農家に限定することでした。
これでは形だけ法人が参入出来るようになっただけであって、法人参入によって期待されている本来の意味・・・・新しい視点による経営企画の導入によって、自立できる農業への脱皮など望むべくもなかったのです。
農家のお父さんが社長になって、お母さんが副社長になったところで、経営がガラリと変わることはないでしょう。
あえて(うがった見方で)言えば、農地法と農政は農「業」のためにあるのではなく、既存農家を守るための法律とこれを保護する?と称して寄生する役所や審議会の存続・権限拡大のための法制度の基本法が、このときに完成したと言えるでしょう。

 



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