12/15/07
各種産業と役員の資格制限2(士業1)
適正な競争をさせないで、規制ばかりに頼る不自由主義のソビエトや中国が、経済競争に負けて自由化せざるを得なくなった教訓は、まだついこの間のことです。
こうした歴史経験に照らしても、規制をしてその代わり不正をさせないように監督をする・・政府の権限ばかり大きくする政策・・基本姿勢は疾うに淘汰されているべきなのです。
農業法人の場合、経営陣にまで一定の資格を求める考え方は、規制の最たるものでしょうが、こうした規制は意味がないのでこれを、緩めるべきだという考え方は、いわゆる各種士業にも、基本的に当てはまることではないでしょうか? 医師などは、そうした分業が一番可能な分野でしょう。
理事長ないし経営陣に医師の資格があろうがなかろうが、個々の担当医師は自分の手術する能力に従って心臓手術あるいは応急処置をなどするだけですから、手術されたり診断される患者には、理事長が医師資格があるかどうかについては、何の関係もないでしょう。
その他調理士も運転手も殆どの資格は、皆そうです。
客にとっては、経営者が運転免許を持っていようがいまいが、自分の乗ったタクシーの運転手が、よく道を知っていて、安全運転してくれて、愛想がよければいいのです。
料亭の客も、経営者に調理師資格があろうがなかろうが、しつらえ・サービスが良くて、出してくれた料理がうまく安全であれば良いのです。
自動車運転手(運送会社)や建築士(建設会社)、調理師(飲食業)、測量士(測量事務所)などの事業体の経営者が無資格者ではいけない理由はないでしょう。
姉歯一級建築士の建築確認申請図書偽装事件で明らかになったことは、むしろ有資格者と経営の分離こそが必要ではないかとすらいえるのです。
今年は、老舗料亭、老舗饅頭屋その他各種業界の偽装発覚のオンパレードでしたが、経営と資格の分業が徹底すれば、経営者が偽装を命じても現場の職人気質が、これを頑固に拒むという意味で正義が守られる可能性が高くなるのです。
この趣旨を法的にしたのが検察のトップ・・検事総長は、検察官であることによる法務大臣による政治介入をはねつけることが期待されているシステムです。
こうした内部バリアーについては、法務大臣の指揮権発動等に関して、08/15/03「検察の独立性 2」で書いたことがあります。
医師も同じです。
現場の医師は経営判断にかかわらず、目の前の患者の救命・治療に最適の判断をしていくべきだともいえるのです。
逆に経営判断による指示があったとしても、これを拒否して適切な医療をすることが医師の倫理として求められるし、そのためには内部障壁・・経営側が医療内容に立ち入ってはいけないというバリアーを儲けるべきでしょう。
このときに経営者が医師の資格を持っていると、医師の資格者として(医長をかねていると)医療内容の指示が出来てしまうので、かえって、不透明になってしまうのです。
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