12/14/07
各種産業と役員の資格制限1
ところで、農業に限らず、たとえば建築会社の役員の過半数が常時建築現場で働いていなければならないとか、自動車製造会社の役員の過半数が常時工場で働く必要があるなどと、法律で決める必要があるでしょうか? 建築会社役員の半数以上が、1級建築士である必要があるかどうかは、その会社が決めればいいことです。
運送会社も役員の過半数が運転手でなければならないかどうか、あるいは飲食会社の役員を調理師に限るなどは、その会社が決めればいいことであって、法律で決めるとなれば、運送「業」や建築「業」のための法律ではなく大工さんや運転手の保護法になってしまうでしょう。
誰が社長であろうとも、誰が株主であろうとも、その業界の発達に資する法人であれば、いいでしょう。
農業経験のない者が経営できる筈がない、調理師経験がなければ飲食業をやれないというのは、役人の勝手な思い込みです。
もしも,業務経験がなく、経営能力がなくて農業や漁業あるいは運送業の発達に資することの出来ない法人であれば、放っておいても経営不振で退場していくのです。
農業に限って、何のために法人の役員資格を厳しくするのか疑問です。
それぞれの業種に応じて、それぞれの資格が必要ですが、それでも社内の調理部門に調理師、あるいは建築業者であれば、建築関係文書作成にその道の資格者・運送会社であれば、運転手が運転免許を持つ必要があるだけであって、役員が運転免許やその他の資格を持たなければならないことはないのです。
同じく農業を経営するのに、その経営者資格を農業従事者に絞るのは、何の意味もないでしょう。
経営者を有資格者に限るのは、金儲け主義がいけないのかどうか知りませんが、そもそも儲かる農業にしなければ先がないのです。
医療でも何でもそうですが、「うちは赤字でも何でもいいのだ」というスタンスでは、結果的にいい医療にはなりません。
金儲け主義の弊害が起きるのは、適正な競争が阻害されている場合が殆どでしょう。
適正な競争があれば、ボッタクルような商売をすればすぐにも客が続かず、つぶれる・・信用が第一ですから、そういう病理現象を役人が心配する必要がないのです。
役人は競争を規制しようとするから、その見返りに悪徳業者の締め出しが必要になるのです。
規制すればするほど違反や規制をすり抜けよう・・法網を潜り抜けようとする業者が後を立たなくなるのです。
競争による市場淘汰が機能していない社会では、規制さえ潜り抜ければ勝ちですから、役人への擦り寄り(汚職と天下りは表裏・セットです)や法網をくぐることばかりに知恵が働き、競業者よりもいいものを作るとか、より良いサービスをしようとする動機が働き難くなるのです。
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