12/11/07

農業基本法7(農地流動化政策と農家保護2)

ちなみに、私は、日本の農業は大規模化したところで、セイゼイ1町歩を2〜3町歩にするだけでは、広大な規模のオーストラリアや、アメリカとどうせ太刀打ちできないから別の方法を考えるべきだと言う意見で、04/14/04「戦後の農業政策1(自作農創設特別措置法と土地改良法1)」前後のコラムで書いたことがあります。
このシリーズで、農地開放による農地細分化政策を批判しているのは、「規模拡大だけが能じゃない」(アメリアカの真似ではなく、別の角度から競争すべきだ)と言うだけであって、元々規模が小さいわが国なのに、「わざわざ再分化までしなくってもいいだろう」と言う、別の視点で書いているのです。
業態によっては2〜3町歩に拡大すれば効率よく出来るものもあるし、小規模でもできるものもあるし、いろいろですが、政府が画一的に強制したり推進したりするべきではなく、各人の工夫・自由に任せるべき・・農地の放出を妨害するな、というだけです。
この基本法制定にいたって始めて、後記条文・・第16条のとおり、農地の細分化防止が謳われましたが、充分に細分化されてしまった後で、これ以上の細分化防止をいってもとき既に緒阻止という感じです。
そのうえ、・・均分相続の抑止策の角度から(保守反動というか巻き戻し思想に対する迎合で)書いているだけですから、的外れだったのです。
このときから農政の基本姿勢が規模の利益の追求に転換したといわれていますが、(このときから土地改良工事などの勢いがついていくのです)条文で見るとこんな程度でした。
農業基本法 (相続の場合の農業経営の細分化の防止) 第16条 国は、自立経営たる又はこれになろうとする家族農業経営等が細分化することを防止するため、遺産の相続にあたつて従前の農業経営をなるべく共同相続人の一人が引き継いで担当することができるように必要な施策を講ずるものとする。
私に言わせれば、農地の積極的集積あるいは農地の流動化を図るには、むしろ相続による細分化を図る方が逆説的ですが、効果的だとおもいます。
前回書いたように、農地解放で細分化が確立してしまい、他方で、倒産でもしない限り農地を手放さない習性が農地の(経営能力のあるものによる)買収・集積を阻んでいるのですから、都会に出た兄弟が相続で農地を取得すれば、第三者への売却が進むきっかけになるでしょうから、却って、農地流動化・・集積=拡大のチャンスになるのです。



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