12/28/06
破産法14(免責4)賭博罪1と功利主義哲学
銀行などの事業用融資は、融資に際し、使い道を詳しく聞いてその回収見込みによって融資の可否を決する仕組みです。
しかし、消費者金融の場合には、金貸し・・債権者は、借主の使い道を詮索しないで貸すのが原則ですから、その使い道を全く知らないのです。
以前は、貸すときに利用目的を聞く企業もありましたが、ここ15年くらいは、貸し出し枠の設定で枠内ならば、機械で自動的に貸し出しするようになっています。
この枠の設定も過去の取引実績や他社の貸出残高など、支払能力が基準になるだけです。
今年の貸し金業法の改正案も、年収の何倍以内あるいは総額規制をして、貸しすぎの防止を歌っていますが、利用目的をとわない点は同じです。
使い道によっては免責しなかったりする制度は、債権者は債務者が何に使うのか何も知らないで貸しておきながら、たまたま債務者がパチンコや競馬をしていたとなれば、破産しても請求できるし、そうでなかったら諦めなければならない、と言う偶然に利害が左右されることになります。
そういう偶然によって、債権者を保護べきかどうかが分かれるのは、産業政策としても、不合理でしょう。
近代では、目的的行為をして、行為が正しければ、その結果が保障され、悪いことをすればその結果が待っていると言う社会です。
近代合理主義として、04/20/06「功利主義とは?(罪刑法定主義1)」前後で功利主義哲学を紹介しましたが、必賞必罰がその基本です。
刑法185条以下の旧条文を紹介しますが、近代国家では、偶発事情に財産移転の効果をかからしめるのは、道徳律違反を超えて犯罪ですらあるのです。
刑法185条(旧条文)
「偶然の輸えいに関し財物をもって、博戯または賭事をなしたるものは・・・」
として、賭博罪になるのです。
(輸えいの「えい」はすごく難しい漢字ですので、ここではそのまま表記・・変換できませんので平仮名にしました。)
偶発事情に、財産移転の結果をかからしめるのは、刑法で処罰されるほど近代社会では、不道徳なものとされているのです。
競馬や宝くじはその一種で、これを民間で経営すること・・・胴元になることは厳しく禁止されています。
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