12/21/06

加入者の制限5(健康診断の必要性?2)優生保護法から母体保護法へ

国・・社会全体としては、健康その他いろんな場面で優秀な人材だけが生まれてくるのが、効率が良いのですから、その思想をモロにだしたのが従来の優生保護法でしょう。
それでは、あまり露骨過ぎると言うことから、平成8年に母体の決定権を重視して、母体保護法に名称が変ったのでしょう。
以下、優生保護法と名称変更後の母体保護法を、比較のために紹介しておきましょう。先ず法の目的第1条を見比べてください。
優生保護法では、ズバリ「不良子孫の出生防止」と明文で書かれていますが、母体保護法では、「母性の生命健康を保護することを目的とする。」と変りました。
この目的の変化から、第3条での中絶手術の要件も変ります。
優生保護法では、遺伝病その他重大な病気が列挙されていますが、母体保護法では、こうした病名はなくなり、母体の健康だけになりました。
しかも重要なことですが、優生保護法では、第4条以下で、本人の同意ではなく医師の診断で、審査会に申し出て、(本人は、不服申立てできましたが、そうした規定が5条以下です)強制的に手術できる規定があったことです。
母体保護法では、当然のことながら、こうした強制手続規定は削除されています。

優生保護法
昭和23年7月13日 法律第156号
昭和23年9月11日 施行
最終改正 平成2年 法律56
平成8年法律第105号で、「母体保護法」に改題
第一条
 この法律は、優生上の見地から不良な子孫の出生を防止するとともに、母性の生命健康を保護することを目的とする。 (定義)
第二条

 この法律で優生手術とは、生殖腺を除去することなしに、生殖を不能にする手術で命令をもつて定めるものをいう。

 この法律で人工妊娠中絶とは、胎児が、母体外において、生命を保続することのできない時期に、人工的に、胎児及びその附属物を母体外に排出することをいう。
(医師の認定による優生手術)
第三条

 医師は、左の各号の一に該当する者に対して、本人の同意並びに配偶者(届出をしないが事実上婚姻関係と同様な事情にある者を含む。以下同じ。)があるときはその同意を得て、優生手術を行うことができる。但し、未成年者、精神病者又は精神薄弱者については、この限りでない。

 本人若しくは配偶者が遺伝性精神病質、遺伝性身体疾患若しくは遺伝性奇形を有し、又は配偶者が精神病若しくは精神薄弱を有しているもの

 本人又は配偶者の四親等以内の血族関係にある者が、遺伝性精神病、遺伝性精神薄弱、遺伝性精神病質、遺伝性身体疾患又は遺伝性畸形を有しているもの

 本人又は配偶者が、癩疾患に罹り、且つ子孫にこれが伝染する虞れのあるもの

 妊娠又は分娩が、母体の生命に危険を及ぼす虞れのあるもの

 現に数人の子を有し、且つ、分娩ごとに、母体の健康度を著しく低下する虞れのあるもの

 前項第四号及び第五号に掲げる場合には、その配偶者についても同項の規定による優生手術を行うことができる。

 第一項の同意は、配偶者が知れないとき又はその意思を表示することができないときは本人の同意だけで足りる。
(審査を要件とする優生手術の申請)
第四条
 医師は、診断の結果、別表に掲げる疾患に罹つていることを確認した場合において、その者に対し、その疾患の遺伝を防止するため優生手術を行うことが公益上必要であると認めるときは、都道府県優生保護審査会に優生手術を行うことの適否に関する審査を申請しなければならない。
第十条
 優生手術を行うことが適当である旨の決定に異議がないとき又はその決定若しくはこれに関する判決が確定したときは、第五条第二項の医師が、優生手術を行う。

母体保護法(旧 優生保護法)
昭和23年7月13日 法律156号
昭和23年9月11日 施行
最終改正: 平成8年6月26日 法律第105号
(この法律の目的)
第一条
 この法律は、不妊手術及び人工妊娠中絶に関する事項を定めること等により、母性の生命健康を保護することを目的とする。 (定義)
第二条

 この法律で不妊手術とは、生殖腺を除去することなしに、生殖を不能にする手術で命令をもつて定めるものをいう。

 この法律で人工妊娠中絶とは、胎児が、母体外において、生命を維持することのできない時期に、人工的に、胎児及びその附属物を母体外に排出することをいう。
第三条

 医師は、次の各号の一に該当する者に対して、本人の同意及び配偶者(届出をしていないが、事実上婚姻関係と同等な事情にある者を含む。以下同じ。)があるときはその同意を得て、不妊手術を行うことができる。ただし、未成年者については、この限りでない。

 妊娠又は分娩が、母体の生命に危険を及ぼすおそれのあるもの

 現に数人の子を有し、かつ、分娩ごとに、母体の健康度を著しく低下するおそれのあるもの

 前項各号に掲げる場合には、その配偶者についても同項の規定による不妊手術を行うことができる。

 第一項の同意は、配偶者が知れないとき又はその意思を表示することができないときは本人の同意だけで足りる。 第四条から第十三条まで
 削除



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