12/18/06
離婚と年金分割制度4(一部分割と情報開示2)
法改正の順序としては、先ずデータ全部開示の法規上の明確化(個人情報保護法の解釈で揉めなくとも、良いようにする段階・・・この程度は通達で足りたでしょう)、その次に一部分割の制度の実施の方が良かったかな?
と言う意見です。
こういう順序の場合、結果的に一部分割から全部分割へ改正の方向が流れていく楽しみもあります。
年金額の開示が一切ない場合には、その間の配偶者の年収や、給与明細による控除額など総合して推計し、会社の企業年金制度の説明資料などの分析など、膨大な手間ひまを書けた推計計算による意見書の作成をするしかないのです。
何しろ長期間の累積ですから、大変な作業・・・誤差も大きくなります。
(天引き合計が年金になるわけでもなく、その間の金利変動・・・使用者負担額もある上に長い間に負担率の割合が変わったりしていることもあるでしょう。)
婚姻期間中の給与明細を、全部保管している人は稀ですし、そこから企業年金部分の算出も困難です。
こうして苦労して造った計算書は、家事調停・・和解手続の材料としては意味があるのですが、何段階もの推計で成立っているので、(夫の寿命・・・何年間もらえるかも、平均余命と言う蓋然性に頼るしかないのです。)法的に最後まで貫徹出来るか・・・そのまま裁判材料に使えるかの弱点もありますので、これが隘路だったのです。
せいぜい「弁論の全趣旨」として、裁判所に総合認定してもらうしかないファジーなものでしかないのです。
「弁論の全趣旨」については、民事訴訟法のコラムになったときに詳しく説明します。
これの抜本的解決のためには、半端な一部分割よりは、完全情報開示から制度設計してくれた方が合理的だったと思います。
こうした厄介な問題がありますので、夫婦仲の良いうちに、将来に備えてデータを貰っておくべきでしょう。
何事も、準備に勝るものは有りません。
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