12/18/06
離婚と年金分割制度3(一部分割と情報開示1)
このように年金の両端を残されて、真ん中の報酬比例部分だけの分割しか認めてくれないのでは、結局裁判するときの手間は、従来と殆ど変わらないことになります。
訴訟手続で、重要なのは、証拠・・すなわちデータの入手と解析ですが、これを社会保険庁に求めても、情報開示を拒否される傾向があるのです。
このころは、個人情報保護法の行き過ぎた運用の結果、何でも「同法の精神で・・・」と、拒否されることが多くなりました。
半端な年金分割制度の施行(パフォーマンス)よりも、社会保険庁が
「配偶者からの開示請求には100%開示する」
と言う制度にして貰った方が、結果的に見て効果・・実益があったでしょう。
分割制度がなくとも、開示さえしてくれれば、裁判実務ではその年金分を夫婦形成総財産として計算して、財産分与する運用であったことを、09/17/02「離婚と慰藉料 (財産分与) 2」前後で、紹介しました。
その段階での問題点は、データ不足だったのですから、必要な改正は、相手方の情報開示請求に応じられる制度・・システムの構築だったのです。
端的に言えば、個人情報保護法の例外規定を挿入するだけで足りたのです。
数年前に社会保険庁の情報洩れが政治問題になりましたが、誰彼なしに漏らすのではなく、配偶者にだけ開示してくれればいいのです。
半端に社会保険庁で、分割を決めてくれるのはいいのですが、その代わり、(反対解釈として)
「その他のデータは、一切開示出来ません」
という、不親切な運用のお墨つきになるのでは、あまり意味がないどころか逆効果?です。
そんなことなら、半端な一部分割まで決めてくれなくとも、全部開示制度の創設をしてくれた方が、実質的効果が大きかったと言えます。
もちろん、一部分割でもしないよりましですが・・・。
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