12/06/06

外圧と憲法改正論1

06/07/03「天皇機関説事件とは 1」以下で連載しましたが、天皇機関説なども政治実態から見て、当時憲法学者間では、当然の通説・・・専門家だけの学説と言うよりは教養ある人の常識的広がりをもっていたのです。
それなのに、右翼政治家は、反動的精神状況に染まっている庶民を煽って、この当たり前の考えでさえ、封殺してしまったことを紹介しました。
社会実態に反した思想を押し付けても、一定の人材は馬鹿にしていたでしょうが、うっかり発言すると吊るし上げを食うので、誰も発言できませんでした。
憲法で言論の自由があるかどうかではなく、社会が狂信的になると誰もまともなことをいえなくなるのは同じです。
いまと昔は違うはちがうでしょうが、ここ数十年の傾向では右翼街宣車の発声から見てとても知的な人たちが車上で叫んでいるとは思えませんが、右翼・・暴力的印象の人たちが言論人の言論を封殺する戦前の事態は、中国の文化大革命・・・紅衛兵運動を彷彿とさせるものです。
下劣な宣伝に乗るだけで実態を見ようとしない庶民や若者を炊きつけるのは、国を誤るもとです。
中国は、辛亥革命以来の長い戦乱を終えて、やっと国土復興と言う大事な時期にこの文化大革命と言う文化否定運動で押しつぶされそうになりましたが、日本のように外国に負けるまで突き進まなくて、自力で4人組追放によって収束したのは、大したものです。
日本に戻しますと、庶民は政府や右翼の宣伝とおり、神がかり的にいよいよ信じこんでいたのが、戦前の日本の社会・精神状況でした。
家督相続制度は、本当は、これまで書いているように、敗戦のずっと前から破綻していて、民法学者間では、その改正が検討されていたのですが、反動的右翼の前に日の目を見なかっただけでした。
しかし、11月19日・・・・・2「陋習・・牢固な庶民意識2(事実直視能力)」前後で書いたように、こうした実態を直視しようとしない庶民にとっては、敗戦の結果、アメリカから押し付けられて家督相続を廃止したと言う意識が強かったのです。
このために、以前から矛盾した制度であったとか、社会実態に合っていなかったから、この機会に諸制度を改正したと言う意識よりは、未だに押し付けられた憲法反対と言う運動に結びついているのです。



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