12/06/06

外圧利用8(憲法改正・家督相続制の廃止など)

日本の場合にも、明治政権の家の制度・すなわち家父長制・家督相続制は、明治政権体制に密接な骨格でしたから、如何に社会矛盾が生じてきてもこれ自体を変えるのは無理があったのです。
我が国の場合、明治末ころから明らかになりつつあった社会矛盾(主として家父長制天皇制国家)に対して、内部改革をするどころか、逆にほころび始めた体制維持のために、却って精神主義や治安維持法による弾圧政策に転化するしかなかった所以です。
米英に完敗して無条件降伏しながらでも、なお、天皇制護持が譲れない線であった事を想起してもいいでしょう。
国内の批判くらいで、体制の根幹を変える等の改革が出来るわけがないのです。
(ただし、私に言わせれば、家父長制をいじらなくとも、11/05/06「人口政策と第2次大戦1(ねずみ講の元祖)」以下で連載したように、明治中期ころから人口抑制策に転じていれば、矛盾の顕在化は何とかなった筈でした。)
我が国戦前の社会諸矛盾の改革は、ゴルバチョフや搶ャ平のような強力な指導者による内部からの自己改革・・革命の結果実現したものではなく、敗戦・・外圧による改革実現であったことはご承知のとおりです。
このために、以前から矛盾した制度であったとか、社会実態に合っていなかったから、この機会に諸制度を改正したと言う意識よりは、未だに押し付けられた憲法反対と言う運動に結びついているのです。
外圧=被害者意識は、政府によって植え付けられた、庶民の神がかり意識とも結びついているのでしょう。
相続法制の変更も、社会実態に合わないということで、戦前から専門家の間では、検討されていたのですが、反動的思想の前に広範な国民運動・意識変革に結びつかず、日の目を見ないままだったのです。
こうした法改正の経過については、04/04/05・・・2「都市労働者の増加と家父長制の矛盾3(厄介の社会化2)』のコラムで紹介しました。
これに加えて、11月19日・・・・・2「陋習・・牢固な庶民意識2(事実直視能力)」前後で書いたように、庶民は、家督相続制は現実に矛盾していたと言う現実直視能力の低さ・・・経験がなかったのです。



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