12/04/06
社会矛盾の解決と外圧利用4(司直の摘発1)与党病
最近各地で多選知事の腐敗が摘発されていますが、これなども、選挙制度による自浄作用が働かない例でしょう。
多選知事の存在は、多選になればなるほど、その地位が堅固になる選挙制度の原理からくるものでしょう。
当初は、反対候補を立てていた政党も3回目くらいから、相乗りになって行くからです。
これの原因は、一種の与党病にあるでしょう。
与党病が何故起きるかと言えば、政策による選挙ではなく、行政府に対する影響力行使・その力量が、次の選挙の当落を決める基準に化しているからです。
そこで、一度知事や市長の多選化が始まると、占拠による交代制が機能しなくなり、司直の摘発による場合しかやめることがなくなってくるのです。
こうして、多選知事の汚職・業者との癒着は、構造的なものとなり、今回に限らず昔から繰り返し摘発されてきたのです。
汚職摘発による辞職は、選挙が機能しないことによる司直による浄化ですから、一種の外圧利用でしかないのです。
しかしながら、司直による摘発は既存秩序、違反者に対する限度しか機能しないだけでなく、そもそも司直と言うものは、現存体制が社会実態に合わなくなったことによる社会変革機能に反対する立場(体制維持機能が本旨)ですから、司直の摘発に頼る社会では、社会が停滞するばかりです。
司直の摘発は、汚職が蔓延すると現体制の信任が揺らぐことに対する自衛作用として、本来体制側から行われるものですから、体制変革志向に対しては逆の作用しかないのです。
占領軍が軍紀に厳しいのは、被占領民に対する仁慈ではなく、占領軍自身の存在を確かにするための仕組みであるのと同じでしょう。
今の北朝鮮でも、国民の不満に対するガス抜きとして、多分時々政府高官の汚職摘発を見せしめ的に行っている筈です。
また、現中国の政権でも、国民の不満が溜まると大規模な汚職摘発をするのも同じ原理です。
こうしたやり方は、三国時代の曹操が兵の不満を逸らすために、食糧長官の首を刎ねた故事が有名です。
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