12/03/06

選挙制度の意義1(情報収集1)

これまで書いて来たように、近代社会では、軍事力の国家独占が進んでいますので、内部矛盾が発生した場合、既存勢力が国益を考えて徐々に改革してくれない限り、社会の進展がありません。
しかし、殆どの場合、既存の仕組みに合致した抵抗勢力が大きくなりすぎていて、ガン細胞化して死に物狂いで守ろうとすることが多いので、外圧を期待しない限りどうにもならない仕組みです。
そのためにも、近代国家では反乱・・内乱の代わりに選挙制度を利用した、与野党の交代が期待されているのです。
国民が迷惑する内乱のかわりに、選挙で決めようと言う点に、選挙制度の合理性があるのです。
選挙は民主主義の民意反映手段と教えられますが、民意を反映するだけならば選挙制度によって始ったものではありません。
古来から為政者は、いろんな方法で民意の収集把握に挑戦して来たのです。
古代から現在に至るまで為政者は、民意の支持がないと権力の持続が不可能ですから、平家のカムロだって、吉宗の目安箱だってみんなそうです。
・・現在では景気状況把握のために、街角ウオッチとか日銀統計(短観)や、各種統計(消費支出統計や、各種出荷統計など・世論調査などもそうですが、如何にして正確な民意を探ろうかと必死なのです。
統計が民意とどう言う関係があるか疑問に思う方がいるでしょうが、古代に仁徳天皇が「民の竈の夕煙を見て民情を把握した」と言い伝えられるように、公聴会などの口頭の意見陳述で、
     「生活はどうですか?」
     「はい、おかげさまで楽になっています」
式の意見交換では正確ではないのです。(・・まして、今流行のヤラセでは尚更です)
こんな当てにならない意見よりは、実際の消費支出がどうなっているかなど、事実で判断する方が確かなのです。
平家のカムロなどは、恐怖政治のように今では書かれますが、そうではなく為政者たる者、民意を探るのは、当然です。
それまで、祈祷や直感・・身近な家臣の進言に頼っていたのを、清盛は、これを客観化・合理化し、組織化した先覚者と言うだけの話でしょう。



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