12/01/06
先行き不安と少子化10(鼓腹撃壌)
ところで、どこかで書いたと思いますが、明治以降の人の顔をみるとどこか強迫観念にとらわれた引き攣った顔の印象を受けるのですが、国民全般にとって、とても不幸で結果的に不安な時代だったからでしょう。
中国の神話時代の理想の政治として、「鼓腹撃壌の故事」(18史略)をご存知でしょうが、政権の存在価値は国民を安心させることにあるのです。
国民に不安を抱かせ、結果として「生めよ増やせよ」となる明治以降の政治は、日本史上最低だったことになります。
勿論、これは明治政府の責任ではなく、幕末以降日本は弱肉強食を正義とする西洋近代社会に向き合わざるを得なくなったために、必然的にそうなっただけです。
明治以降の強迫観念型の生活・教育などについては、12/11/03「千葉の歴史9(千葉県人と勤勉革命の素通り5)(会津の悲惨)」以下の連載や、教育改革のコラムで連載しています。
逆から考えれば、江戸時代に人口政策が成功していたのは、平和で、安心できる社会であった証拠です。
こうした基準で、政治の成績を考えることにすれば、少子化社会を政治家は喜ぶべきであって、これを心配して出産増に励むのは、自己矛盾と言うべきでしょう。
ここで明治末から大正昭和にかけての不安に話が戻りますが、そのころから先行き不安がさらに強くなったことから、出産を抑止する方向へ行かず、それどころか逆に子沢山社会へと突き進んでいったのです。
これでは、生活が苦しくなって内部矛盾が激化し、いよいよやっていけなくなるのですから、集団自殺行為に走っていたことになったのです。
こうしてみていきますと、少子化対策として効果があるのは、11月27日・・・・・1「先行き不安と少子化5(人口構成の適正化4)」で書いたように、政治に失敗し、国民を不安にさせれば補助金がなくとも人口増社会になるでしょう。
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