12/13/05

漢民族広がり?3・東西移動から南北移動へ1

世界的に見ても、中国のように南北融合(乾燥地域の民と水郷地帯の民の融合)の一体化した国は珍しいでしょうが、煬帝による運河開鑿が大きな役割を果たしたのです。
同じ気候風土の国で、一つの国を造っているのが普通です。
乾燥したイベリヤ半島とフランスとでは、一つの国・・民族にはなりません。
ただし、自然に規定される生活分野は、科学技術の進展とともに少なくなる一方ですから、内陸も沿海部も、或いは乾燥地も湿潤地域も高度工業社会が到来すれば、住んでいる地域による仕事内容に差がなくなってくるかもしれません。
以前04/15/05「夫婦別姓27(カード社会2)(夫婦別働きと夫婦の変質1)」その他で書いたように、現在日本では北海道に住んでいるか千葉にいるかどうかによる気質の違いよりも、サラリーマンか、建設業者か、医師か弁護士かという職業による気質の差のほうが大きくなっているのです。
中国東北内陸部か南方かの違いよりも、自動車工場で働いているのか、建設業界にいるのかサービス業界にいるのか、政治家をやっているのかなど職業の違いによる気質差の方が大きくなる時代が来るでしょう。
高度文明が気候風土の差による気質差をなくす方向にあるとしても、高度文明が風土差による気質差を完全に無くすまでには、まだまだ大分時間が掛かるでしょう。
後に中国文明の特質で書くことになると思いますが、南北一体化が進むと、将来の高度文明社会の到来はさて置き、当面は、寡雨の乾燥した北部一帯で発達した行動様式・・これに基づく政治制度や思想も矛盾が生じてくるのです。
儒学が南宋の朱子によって、新しい息吹を吹き込まれたことを紹介しましたが、うまく適応した例の一種でしょう。
勿論水墨画などの芸術も,南宋の豊かな自然を背景に生まれたものですが、北部を背景とする芸術、例えば絵画や彫刻でも竜を主体にするばかりで、まるでセンスも何もあったものではないのです。



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