12/03/05

儒教的社会完成2(モラル衰退姉歯設計事務所問題

最近、内部告発が奨励されるようになったのは、国家秩序に従わない不正行為をする企業体が生じても、従業員や下請けの倫理観ではどうにもならない事態が進行していることを物語っているのです。
支配服従関係が進行しすぎますと、自分のモラルに合わないとしても、会社や元請の方針に逆らえず悩むだけです。
今回大問題になっている姉歯設計事務所の問題は、そのあらわれでしょう。
木村建設支店長の要求で、設計事務所がバックペイをさせられていたことも明るみに出ましたが、サラリーマンのこうした不正行為は日常的であることを、12/29/02 「憲法の限界 4」で紹介しています。
上記コラムでは、下請け会社社長よりも元請の従業員の方が強い例として書いたものでしたが、55年体制のコラムでも、サラリーマンの脱税率は個人事業主などに比べて半端でないことを、こうした例を引いて書いたことがあります。
私なども似たような社内不正行為の事件調査を担当することがありますが、元請会社の従業員から不正行為を強要されていたある下請け業者(経営者です)は、断ることが出来なかったのです。
早く会社にバレて欲しいと祈るような気持ちで、会社側が注意してみれば直ぐ分るように請求書を書いていたというのです。
「おまえさえ言わなければ絶対にばれない、不正がバレタとすれば、おまえがバラス場合だけだから」
とヤクザとの知り合いをほのめかされたり、過去にバラした人間がその後行方不明になっているなどの例をあげてずっと脅されていたと言うのです。
姉歯設計も一度でも協力した後で、次に断れば、
   「おまえの不正計算を、今調査して判明したと発表することが出来るのだぞ」
くらいのほのめかしがあった可能性があります。
こうして自分から「おそれながら」と訴え出る勇気もなく、専門家が見れば直ぐ分るような書類にして、「早く発覚してくれないかなあ」と祈っていたのではないでしょうか?
巨額の公金横領事件などは、背後に吸い上げる悪(ワル)がいて、ずるずると深みにはまる構図が多いのです。



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