12/03/04
裁判所法 10(地方裁判所の権限)
次ぎは地方裁判所の権限です。
裁判所法
第25条 地方裁判所は、この法律に定めるものの外、他の法律において特に定める権限及び他の法律において裁判所の権限に属するものと定められた事項の中で地方裁判所以外の裁判所の権限に属させていない事項についての権限を有する。
第24条 地方裁判所は、次の事項について裁判権を有する。
1.第33条第1項第1号の請求以外の請求に係る訴訟及び同号の請求に係る訴訟のうち不動産に関する訴訟の第一審
2.第16条第4号の罪及び罰金以下の刑に当たる罪以外の罪に係る訴訟の第一審
3.第16条第1号の控訴を除いて、簡易裁判所の判決に対する控訴
4.第7条第2号及び第16条第2号の抗告を除いて、簡易裁判所の決定及び命令に対する抗告
この条文に明らかなように、地方裁判所は他に法律で決めていない限り原則としてすべての事件を処理する権限があることになっています。
江戸時代のようにトップでやりきれないものを一部権限を委譲されたという考えではなく、司法権は、憲法ですべて司法・裁判所が管轄すると言う思想の現れです。
ただその権限行使の仕方を慎重ににするために3段階にしただけで、地方裁判所はその最初の役割を担うことになっているのです。
そして以前も紹介しましたが、地方裁判所以上の裁判官は、最高裁判所判事を除いて法律家でなければならないことになっています。
裁判所法をもう一度紹介しておきましょう。
第42条 高等裁判所長官及び判事は、左の各号に掲げる職の1又は2以上に在つてその年数を通算して10年以上になる者の中からこれを任命する。
1.判事補
2.簡易裁判所判事
3.検察官
4.弁護士
5.裁判所調査官、司法研修所教官又は裁判所書記官研修所教官
6.前条第1項第6号の大学の法律学の教授又は助教授
2 前項の規定の適用については、3年以上同項各号に掲げる職の1又は2以上に在つた者が裁判所事務官、法務事務官又は法務教官の職に在つたときは、その在職は、これを同項各号に掲げる職の在職とみなす。」
42条の本文を見ていただければ分るように、高等裁判所長官以下の判事の任命資格は地方裁判所も高等裁判所も同じです。
単に審級を設けただけであって、高裁も地裁も憲法で言うところの同じ資格の裁判所なのです。
3 前2項の規定の適用については、第1項第2号乃至第5号及び前項に掲げる職に在つた年数は、司法修習生の修習を終えた後の年数に限り、これを当該職に在つた年数とする。
42条1項各号を見ると簡易裁判所判事その他も裁判官になれるようですが、次ぎの第3項でこれらの職にあった期間の計算は、司法修習生を終えてからの期間で計算することになっていますので、結局司法試験合格者でなければ地裁以上の判事にはなれないのです。
これに対して、簡易裁判所判事だけが内部試験だけで昇進できると言う訳ですから、地裁以上と簡裁とは別種のものといえるでしょう。
4 3年以上前条第1項第6号の大学の法律学の教授又は助教授の職に在つた者が簡易裁判所判事、検察官又は弁護士の職に就いた場合においては、その簡易裁判所判事、検察官(副検事を除く。)又は弁護士の職に在つた年数については、前項の規定は、これを適用しない。司法修習生の修習を終えないで簡易裁判所判事又は検察官に任命された者の第66条の試験に合格した後の簡易裁判所判事、検察官(副検事を除く。)又は弁護士の職に在つた年数についても、同様とする。
(判事補の任命資格)
第43条 判事補は、司法修習生の修習を終えた者の中からこれを任命する。
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