12/24/03
刑罰の種類6「公事方御定書4」(身分とは?1)
公事方御定書の身分刑には、「奴」と「非人手下」がありました。
その身分に落とすという意味です。
勿論、現在の刑法には、身分の格下げと言う刑罰はありません。
その前提となる国民の間の身分差別が、なくなったからです。
明治新政府は、明治4年(1871)太政官布告によって、
「穢多非人等ノ称被廃候条、自今身分職業共平民同様タルヘキ事」
と宣言して、先ずエタ非人等(等と言うのは、士農工商の埒外の各種身分・・後に紹介する雑芸人その他が有りました。)を廃し、その後に士農工商の区別も廃止し、四民平等となりました。
漢文に馴染みのない人の為に少し読み下しますと、称被廃候条、自今・・・エタ非人の称(呼称)は、廃され候条(ましたので、)自今(今より)・・・と読みます。
戦後は、華族制度がなくなったので、四民平等に対して五民平等と言うのが正しいようですが、語呂が悪いのか誰も使いませんが、今では、天皇と皇室を除いては、万民平等になっているのです。
「一君万民」と言うように「民」には天皇家を含まないことは、平成15年7月8日前後のコラムで、国民の定義として説明しましたので参照してください。
そう言えば、五族協和という言葉もありましたね・・・五族協和とは、1932年の「満州国」建国の際のスローガンだったのです。
「五族協和」とは、日本・朝鮮・満州・蒙古・支那の五民族が協力して、平和な国造りをして王道楽土 とすることを目指すとされていました。
今回大騒ぎの政府自民党による道路公団民営化計画みたいで、嘘っぽいところがみそです。(真実を愛する委員は、辞職状を叩きつけました。カッコいい!?)
こうした手垢のついた歴史があるから?五民平等と言う熟語が使われなくなったのかもしれませんね。
ところで身分とは何でしょうか?
我々法律家にとっては、サー・トマス・メインの「身分から契約へ」という有名なスロ−ガンに痺れるところがありますが、この年になってしびれてばかりもいられません。
ちょっと寄り道ですが、次回から身分とは何かを、検討してみましょう。
話がどんどん横へそれますが、コラム・随筆の「随」は気ままに従うという意味ですから、ま、ご了承ください。
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