12/21/03

刑罰の種類4「公事方御定書3」

死刑制度の比較から、監獄法の紹介で、横に行っていましたが、公事方御定書に戻って、死刑の次の身体刑を見てみましょう。
身体刑には、敲き、(たたき)入れ墨、剃髪、があり、敲きには軽叩きは50、重叩きは100、があって、肩や尻を名主、組頭立会いで叩くのです。
剃髪は、離縁状なく再婚した女性、縁談の決まった女性が不義をしたときに科され、実家あずかりとなりました。
ちなみに、現在では、こうした身体刑はありませんので安心してください。 
次に自由刑ですが、これは種類が多いのです。
「遠島」というのは流罪にあたるものです。
江戸からは、伊豆七島、京、大阪以西からは、薩摩五島、隠岐、壱岐、天草などが、遠島地でした。
追放には、重追放、中追放、軽追放、江戸10里四方追放、江戸払い、所払いの6種がありました。
重追放は、関八州全域の他、山城、攝津、堺、奈良、長崎、東海道筋、木曽路、甲斐、駿河、尾張、紀伊まで立ち入り禁止という広範なものでした。
江戸10里四方追放と言うのは、日本橋より、四方へ、5里宛てと言う意味で、江戸払いは、品川、板橋、千住、両国橋、四谷大木戸以内への立ち入り禁止でした。(当時の江戸市中の範囲がおおよそ分かりますね。)
ちなみに拝一刀と子供大五郎を主人公とする「子連れ狼」という連載本がありましたが、江戸市中に立ち入らないという柳生との約束だったようですから、法的に見ると江戸払いにあたるのでしょうか?
所払いは、その住んでいる村などからの追放と言う意味ですから一番軽いものです。
いずれにせよ、以前から書いているように、従来の生活の本拠から追い出される追放刑は、その人の生活能力を奪ってしまうものですから、近くても遠くても大変なことでした。
牢は、未決囚の拘禁用でしたが、短期の過怠牢や、例外的に水牢と言うものがあったそうです。
閉門、逼塞、遠慮は武士や僧侶にのみあって、戸〆(閉め)、「手鎖』(てじょうと読みます)は庶民に「押込」は士庶(軽輩の侍)に科し、僧侶には、追院、退院もあったそうです。
長期間収容して仕事をさせる刑罰は、この時点では考えていなかったことがわかるでしょう。


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