12/04/03
不動産登記法 3・山林とは?
前回のコラムで見て頂きましたように、登記法では土地の種類のことを「地目」と言い、田や畑、宅地、山林などに区分して登記することになっています。
山林というのは読んで字のとおりですが、山といえば普通、高くなった山(地隗)を意味します。
ここでまた話が飛びますが、皆さんイギリス映画「ウエールズの山」と言う映画をご覧になったことがありますか?
ウェールズ人の愛国主義(イングランドに対する独自性の主張)と、「海抜306メートル以下は、丘であって山とは認定されない」と言うこと(日本でそういう法律があると言う意味ではなく、イギリスの映画ですので誤解しないで下さい)から起きたユーモアあふれる映画です。
もともと私は、子供のころから、富士山に土を持って言って1メートル積み上げたら、社会科の教科書が訂正になるのかどうかについて悩んでいたのです。
私と同じ考えの人たちがウエールズに一杯いる・少なくとも映画監督だけは、私の支持者だと確信しましたので、面白くて、うれしかったですね。
常日頃そういうことを子供に言っていましたので、子供も、この映画のおかげで、私が全く孤独な考えを主張しているわけではないと、見直してくれたのも良かったです。
話を元に戻しますと、山と言うのは、イギリスの基準でなくとも平地でないことは確かでしょう。
ですから、山林と言うのは山に木が生えている状態をいうのが普通の意味です。
林は平地にも理屈の上では存在しますが、日本では千葉県をのぞいて、人里で林になっているのは、大方、神社仏閣・公園、保安林(防砂林)くらいですが、これらは全部、前記条文で独立の名称が与えられています。
前回紹介した条文をもう一度見て欲しいのですが、土地の種類としては、「水道用地、用悪水路、ため池、堤、井溝・・」と細かく書かれているのです。
水道用地、用悪水路(要するにどぶ)、井戸などは、土地の面積の何百分の一あるかないか、または、端っこに少しあるだけのものですから、こうした取るに足りない「どぶ」まで独立の地目にしていることから考えて、独立の「林」というものの存在に思いが行けば、地目の仲間に加えないはずがないのです。
立法者が、もしも神社でもなければ、何の目的にも使われていない独立の林(林と言うものは性質上、何反歩という広大な面積のものが多いのです)が予想できたならば、必ずそうした地目が出来ていたのではないでしょうか。
明治維新政府は、薩長土肥で構成されていましたので、(千葉出身の学者がいなかったのでしょう。)まさか何も使っていない林が,あちこちにごろごろあるとは、予想も出来なかった筈です。
西の方では山の上までみかんを植えたりしていますからね。
そこで前記の「保安林、公園、境内などの地目以外に独立の林は滅多にない、そういうい無目的な林があるとしても山に生えている樹木ぐらいだから」ということで、独立の林という地目を作らず、「山林」と一括りにしたのではないかと、私が珍解釈をしている次第です。
他方、日本では、逆に裸山の方がめったにないものですから、山を表すのには「山林」というのは大方あっています。
ところが、千葉では開墾されていない平地に、樹木が生えていて放置されているところが、無数にあるのです。
林があるどころか、明治の初めころは、無数の林の合間に人が住んでいたようなものだったでしょう。
独立の「林」という地目が法律にない為に、全国では例外的にしかない筈の、林が主体の山林と言う地目になっているのです。(もとの下総野国には、逆に山がないんですよ〜。)
だからと言って、不動産取引をするときは、気をつける必要はあるとは限りません。
他府県の人が、本当の山だと思って買ってみたら、平地の林だったからといって、何も損はないですからね。
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