12/26/02
日本国憲法とその限界 1
民法の限界について述べたついでに憲法の限界について、少し説明しておきましょう。
19世紀型の市民的な基本的人権(法の下の平等、表現の自由や思想信条の自由、職業選択、住所移転の自由など)だけでなく、生存権と言われる、文化的で最低生活を保障する規定で有名な25条が含まれていますので1945年〜1946年当時としては、最先端の法思想を盛り込んだものでした。
何しろ立法につきものの抵抗勢力が、当時の絶対的な権力者であった占領軍・GHQに対して無力でしたので、当時の理想的な考え方が100%採用されたのですから、当たり前とも言えるでしょう。似た様な事情は、第一次大戦後の、ワイマール憲法でもありました。
この結果、既得権を全面的に失った抵抗勢力は『押し付けられた憲法』という民族感情に訴える戦法で、その改正?によって、新憲法や民法によって失った既得権益の回復を図ろうと躍起となり、(その意味で学生の良く使う保守反動勢力と言う言葉も結構あたっていましたよ。)新憲法によって新しい地位を得た階層、特に労働者階級は、これを守る、すなわち護憲勢力となりました。
以来、我が国では、保守の自民党が各種法律の改正派、革新政党が新憲法を始めとする戦後法律の保守派というへんてこりんな関係になって現在に至っています。
©2002,
2003, 2004, 2005, 2006, 2007, 2008 稲垣法律事務所 ©弁護士 稲垣総一郎
Design
/ Maintained by Pear Computing LLC
