12/11/02
権限濫用と代表行為
前々回のコラム等で、繰り返し、国会議員や県議の権限濫用と言う言葉を書いたついでに、今回は権限濫用と権利の濫用について解説してみましょう。
権限の濫用と言うのは、経理課長がその職務上与えられた権限を利用して、権限を与えた、会社や、雇い主の為ではなく、自己の利益の為に(必ずしも利益に成るとは限りませんので、正確には、『自己の計算において』という表現が正しいと思います。)小切手を振り出したり、銀行預金を引き出す事や、集金員が自己が費消する目的で集金してしまう事などが直ぐ思い浮かぶと思います。
このように、自己に対して誰かが権限の一部を付与したときに、付与された人は、一定の権限を持つと言い、与えられた目的に従ってその権限を行使する契約上の義務を負うのです。
国会議員や県会議員は、国民や県民から、特定の利益代表でなく、県や国の為に、意見を述べ、行動する事を付託されているのに、これに違反して、特定の権益の為に行動するのは、、権限の濫用に結果的に似ていますね。
しかし、この場合、議員と国民の間には、厳密な意味の契約はありません。これを委託や委任とは言わず、負託または付託と呼ぶゆえんです。
契約ならば契約違反ですが、選挙で選ぶ関係は、代理関係が成立するのではなく、代表関係が成立するだけですので、国民の付託に応えないときは、契約解除ではなく、次の選挙でお返しをする事ができるだけですし、何ら法的な義務が生じません。
代理と代表の違いを説明すると長くなりますので、当面この文章で何となく分ったような感じがする程度に理解しておいて下されば良いでしょう。
従って、議員に関してはどのような信義に反した事をしても、権限の濫用ではなく、権限濫用『的』と言う外ありません。
次の選挙で落とせばいいと言っても、みんなで当選後公約に反して、口利きばかりしているとしたら、誰を落とせばいいのでしょう?
国民は議会制民主主義自体を、拒否するしかなくなるのではないでしょうか?一種の不買運動みたいな抵抗しか出来ませんよね。
選挙に際して、投票率が低下の一途を辿っているのは、まさにバロメーターと見て、議会人が猛省する必要があるでしょう。
私は、ある時期、選挙管理委員を勤めましたが、選挙管理委員会が、投票率の向上に責任が有るかのような雰囲気で、投票の呼び掛けをヘリコプターで宣伝したり、ポスターの掲示、ビラ配りなどを、当然の仕事のように事務局が企画しているのに驚きました。
議員が公約を守らないで、投票率を下げているのに、何故選挙管理委員会に責任が有るかのような雰囲気になるのでしょう?
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