11/27/07
破産法・再生法と車の使用継続
それで、形式の厳しい・・と言うか硬直的な住宅資金特則を利用しないで、普通の小規模個人再生を利用するのがはやっています。
この場合でも、他方で、銀行に対する弁済許可の申請をして再生計画認可決定までの間、従来どおりローンを払い続けられるようになっています。
この許可制度がないと、申し立て後計画認可までの約半年間、銀行ローンを払うと特定債権者への偏頗弁済として違法になるので払えなくなります。
そうすると、期限の利益喪失で競売になってしまうのが難点でしたが、こう言う便法が採用されています。
ところが、車その他の月賦支払いに関しては、こうした便宜が認められていないのです。
このために、車の月賦だけは債務者本人が支払いを続けたいと言ってもそれが出来ず、車の引き揚げに発展するのですが、これを何とかしようとして、保証人である親などが払うといっても、なかなか話がスムースにいかないことがあって、ギクシャクしているのが最近の問題です。
しかし、どこかで書いたと思いますが、今では、ステータスとしてのマイカーと生活必需品としてのマイカーに分化しているので、一律処理は問題があるのです。
と言うのは、破産するのは、最末端労働者が圧倒的に多いのですが、(世上サラ金と言うのはマスコミの誤誘導であることも力説したコトがあります。)かれらは、生産手段というほどの大袈裟なことではなく、生活必需品としてトラック(今ではワゴン車)や車がないと日々の仕事すら出来ないことが多いのです。
ペンキ職人や建設労務者をちょっと考えていただければわかるでしょうが、彼らに仕事道具を抱えて建築現場まで、電車やバスで通ったらどうかというのは現実的ではないのです。
トラック運転手も深夜に出勤して午前4時ころには出発することが多いのですが、その運送会社の駐車場が辺鄙なところにあるので、そこまで深夜に通勤するには車がなければどうにもなりません。
車のいらない職種に転職しなさいと言っても、債務整理に入る人は元々中高年が多いのですが、一定年齢層に達していると、今更土工やトラック運転手が電車通勤のサラリーマンやスーパー店員などに職種変更することは不可能です。
このように、住宅ローンの銀行に限る再生法の特例や運用は、車の月賦にも適用していかないとどうにもならないことが多くなっています。
ところで、裁判所の運用では、時価20万円以下の車その他の物品は、保有を続けても良いことになっているので、私の事務所ではこうした階層には、売却しても5〜6万円しかしないポンコツ車の使用を推奨しています。
車の月賦は、生活必需品とぜいたく品との2種類があるのですが、その線引きが難しいでしょうから、今のところ評価額で何とかしているのですが、ゆくゆくは、別除権一般の見直しから入るべきかもしれません。
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