11/25/07
物権から債権へ5(民法385)地上権と永小作権1
地上権の説明をしようとしているうちに、話が大分それてしまいました。
11/14/07「物権と債権4(民法384)間接履行強制1」の続きです。
この辺で条文を紹介しましょう。
以下のように、これら物権は、所有者の行為を介さずに土地を直接使用する権利です。
民法
第4章 地上権
(地上権の内容)
第265条 地上権者は、他人の土地において工作物又は竹木を所有するため、その土地を使用する権利を有する。
(地代)
第266条 第274条から第276条までの規定は、地上権者が土地の所有者に定期の地代を支払わなければならない場合について準用する。
2 地代については、前項に規定するもののほか、その性質に反しない限り、賃貸借に関する規定を準用する。
(永小作権の内容)
第270条 永小作人は、小作料を支払って他人の土地において耕作又は牧畜をする権利を有する。
(永小作人による土地の変更の制限)
第271条 永小作人は、土地に対して、回復することのできない損害を生ずべき変更を加えることができない。
(永小作権の譲渡又は土地の賃貸)
第272条 永小作人は、その権利を他人に譲り渡し、又はその権利の存続期間内において耕作若しくは牧畜のため土地を賃貸することができる。ただし、設定行為で禁じたときは、この限りでない。
イギリスではエンクロージャームーブメントとして、わが国では明治以降、各種政策努力で自営農を減少させて小作化の進展を図るとともに、小作人の弱体化政策で都市労働者の輩出効果を狙っていたことを繰り返し紹介してきました。
最近では、09/09/07「納税と選挙権3(憲法220)普通選挙権の歴史的意義2」で紹介していますので、参照してください。
こう言う時代背景の元で、土地利用者の弱体化に向けて、土地に対する権利義務を物権から債権化に向けて改変進行してきた結果、新たな土地の利用は、殆どが賃借権になってしまいました。
債権化の進行によって、あまりにも土地利用者の地位が弱くなってしまったので、その反作用として、都市住民のためには借地法や借家法が制定されましたが、農地耕作権保護立法には、いたりませんでした。
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