11/24/07

通信傍受に関する法律5(通信の秘密12)憲法236

通信傍受法に対する人権団体からの心配に対して、
   「違法な盗聴には処罰規定があるから安心です。」
と言う政府の説明は、「そんなことを警察の協力なしに証明出来る訳がないだろう」と言う安心感・・・前提で成り立っているのでしょう。
もみ消しはしないと言うならば、神奈川の盗聴事件の際に、否認しっぱなしにしないできっちりと陳謝し、責任者を処分して、ケジメをつけるべきだったのです。
これを権力を笠に着て否認しっぱなしで、うやむやに終わらせた実績が今でも不信感を助長しているのです。
警察官個人の犯罪でなく組織としてやっている場合に、警察が自分から進んで仲間・・組織を摘発し、証拠保全することは考えられないのです。
警官個人の交通事故や覚せい剤事件などと違って、思想調査のための盗聴などは個人でやる性質の犯罪ではありません。
神奈川県町田市の盗聴事件は、神奈川県警が告訴だったか告発だったか詳しくは知りませんが、これを受理せず東京地検特捜部が動いてはじめて事件化したのです。
このときは、被害者のすぐ近くの民間アパート内に盗聴器が設置されていたので、まさか警察が犯人とは思わずに調査依頼されたNTTも積極調査し、告発してくれたのでしょうが、これが機器の性能が良くなって遠く離れた警察の関連施設内に盗聴器が設置される時代が来れば、NTTの動きもどうなるか分かりません。
近年警察の報償費の不正利用などの不祥事が後を絶たないのも、問題は同根で、外部監査あるいはチェック機関がなく、自己調査に限定されているところにあるでしょう。
不正チェックには、大手中小の別なくあるいは官民の別なく、ともかく外部第三者の随時のチェック体制がなければ、組織はよどみ腐ってしまう点は同じです。
同じ日本人が公務員になった、警察官になったと言うだけで、イキナリ聖人君子になれる訳がないのです。
私は、基本的には、個人個人に対しては性善説的な生き方ですが、組織になると性悪説と言うのは大げさですが、3権分立思想と同じで、チェックアンドバランスが必須だと思っています。
警察にも、あるいは「秘密の多い警察」にこそ、外部からの随時チェックが必須です。
今流行の内部告発があっても、どこの機関の立ち入り調査権限もないのでは、
「内部調査しましたけれども、そういう事実はありませんでした。」
と言う警察の報告で終わるのが予想されます。
内部調査の目的は「誰がチクッタのだ?」と言う調査が、中心になるのでしょう。
うっかりすると、内部告発者が捜査の秘密を漏らしたとして、逆に逮捕されるかもしれません。



関連ページリンク

Powered by msearch
稲垣法律事務所:コラム:検索

検索ベースはこちらから

 


コラムTOP

リンクを当コラムにはられる方はお読み下さい

©2002, 2003, 2004, 2005, 2006 稲垣法律事務所 ©弁護士 稲垣総一郎
Design / Maintained by Pear Computing LLC



ブログ
株式投資