11/22/07
通信傍受に関する法律3(通信の秘密10)憲法234
盗聴法とは言っても、無制限に盗聴が許されるわけではなく、第3条以下にあるように裁判官の令状がなければ傍受してはいけないのですが、令状なしに盗聴することは物理的に可能ですから、そのチェックをどうするかが実際的に重要です。
少なくとも、令状なしの盗聴行為が判明したら、刑事処罰を厳しくすべきしょう。
これが同法30条の処罰規定です。
令状なしの傍受は刑事手続きの証拠に出せないだけですから、思想調査や差別扱いに利用されても、利用されていることすら誰も知る方法がないのです。
この法律では、捜査機関が通信事業者に出張していって、協力を求めることだけが予定されていますから、令状なしの盗聴が頻繁に行われれば、通信機関のほうから内部告発があれば外にでますが、そのうちに、技術の進歩で警察が自前で傍受用機器を準備できる時代が来るでしょう。
今でも簡単な盗聴器なら市販されているくらいですから、性能のもっと良くなった物がいくらでも出てくるでしょう。
神奈川県で共産党員の自宅の電話を警察が盗聴していた事件が世間を賑わしたことがありましたが、違法にやるならば昔から簡単にできるのです。
日本共産党幹部宅盗聴事件は、1985年夏から翌年秋にかけて、当時日本共産党国際部長であった緒方靖夫宅の電話が警察官によって盗聴された事件のことで、警察庁は頑強に否認したものの、関係幹部が次々と更迭されるなど事実上犯罪行為を認めた事件でした。
そうなると、こんな条文があっても、捜査機関が日常的に野党支持者などの言動を盗聴していた場合、これをどうやってその被害者が証拠をつかんで告訴できるのかと言うことです。
盗聴装置は、普段から捜査機関が保有すること自体を禁じ、令状の出たときだけ裁判所から借り出せるとか、利用実績が客観的に分かるシステムでない限り、ずっと盗聴していて裁判の証拠に必要なときだけ裁判所の令状を求めると言うことになりかねません。
あるいは、盗聴装置の設置している箇所あるいは設置していそうな箇所を弁護士が随時立ち入り調査できるなどの制度的保障がないと、日常的盗聴行為を防げません。
相手が個人ではなく捜査機関ですから、相当な根拠を要求しなくとも、あるいは令状なしに立ち入り調査してもプライバシー侵害の問題はないでしょう。
これと似た問題には、取調べの可視化・・ビデオ撮影の問題があります。
検察発表では、取調べの一部だけビデオ録画して開示すると言うのですが、「素直に言わないとお前の女房も逮捕する」とかいろいろ言われてひどい悪態や暴力で精神的に参ってしまって、
「もう何でも言うとおり調書にしてください」
となってから、
「はいスタート」となってビデオ撮影しても意味がないのです。
その結果、紳士的質問と応答の状況だけをビデオ化して、これを裁判員法廷に出されて、これが取調べだと言うやり方では、まるで茶番劇そのものです。
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