11/20/07

通信の秘密6(憲法230)(郵便電信の国家独占1)

通信の秘密が重視されるようになったのは、近代社会で急速に発達した電信電話、郵便システムに国家が頼るようになったことと、その分これを国家独占事業化し、これを根付かせるために信頼獲得・・普及を図る国家目的が背景にあったことは想像に難くありません。
郵便システムを国家独占にし、政府関係者の理解を得、国民を呼び込むためには、「安全確実」「秘密厳守」がベストのキャッチフレーズに決まっています。
明治までは、上記のように飛脚・・・民営が中心でしたから、これを国営・・しかも独占に切り替えていくには、・・・・しかもそのころには、ダイレクトメールやカタログなどなくて、いわゆる信書が中心でしたから、国営の郵便に頼むと思想調査される・・恋文も配達員に読まれてしまうなどという噂が広まれば、顧客離れが明らかです。
特高などの思想犯検挙でひどい目にあっていた明治憲法下でも、「法律の範囲内」・・内務省の検閲を除いて、吏員が勝手に見てはいけないという程度の通信の秘密は保障されるようになったのは、信書の秘密は、人権保障にも少しは役に立つでしょうが、それは付随効果というべきであって、それよりは国家独占にするために必要なサービス・効能書き提供が目的だったというだけでしょう。
公的郵便制度や人権保障の遅れているドイツや日本が、世界でも、(英米仏より)いち早く憲法に取り入れたのも、偶然の一致とは言えません。
(共通項は、富国強兵・中央集権国家の確立を急いでいた・・通信の国家独占志向の強さだったのではないでしょうか?)

大日本帝国憲法
 (明治22年2月11日公布、明治23年11月29日施行)
  第26条 日本臣民ハ法律ニ定メタル場合ヲ除ク他信書ノ秘密ヲ侵サルルコトナシ
郵便法
   昭和22・12・12・法律165号  
第1章 総 則
(この法律の目的)
第1条 この法律は、郵便の役務をなるべく安い料金で、あまねく、公平に提供することによつて、公共の福祉を増進することを目的とする。
(郵便の実施)
第2条 郵便の業務は、この法律の定めるところにより、郵便事業株式会社(以下「会社」という。)が行う。
(郵便に関する料金)
第3条 郵便に関する料金は、郵便事業の能率的な経営の下における適正な原価を償い、かつ、適正な利潤を含むものでなければならない。
(事業の独占)
第4条 会社以外の者は、何人も、郵便の業務を業とし、また、会社の行う郵便の業務に従事する場合を除いて、郵便の業務に従事してはならない。ただし、会社が、契約により会社のため郵便の業務の一部を委託することを妨げない。
(事業の独占を乱す罪)
第76条 第4条の規定に違反した者は、これを3年以下の懲役又は300万円以下の罰金に処する。
2 前項の場合において、金銭物品を収得したときは、これを没収する。既に消費し、又は譲渡したときは、その価額を追徴する。



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