11/19/07
通信の秘密5(信書とは?3)
郵便法の定義ですと、「特定の物品を一定価格で買わないか」と言うカタログの送付は、送付者の申し込みの誘引としての意思を表示していることになるでしょう。
あるいは、「何時どこそこで催事をします」と言うビラも事実の連絡、通知文書にあたるでしょう。(特売のビラは契約申し込みの誘引として意思表示にもなります。)
誘引については、09/21/07「契約の成立1(民法263)申し込みと承諾1」のコラムで紹介しました。
ビラは、相手を特定していないから信書に当たらないのでしょうが、ダイレクトメールになると封書などに宛名を書いていて戸別配達が原則ですから、受取人も特定されています。
出版社が販売店宛にトラックで本を送るのが、信書の配達になるでしょうか?
本は、不特定多数を相手に書いたものですから、それ自体信書にはならないでしょうし、本は著作者の意思を表したもので、出版社が運送を委託しても、差出人(出版社)の意思を表現したものでもないのですから、郵便法の定義から言っても信書の配達にはなりません。
前々回紹介した株主総会招集通知の運送委託は同でしょうか?
差出人(会社)の意思を表示する文書ですから、まとめてダンボールに入れたからと言って単なる物品になるわけではありません。
箱の中の一塊は、ある程度不特定多数ですが、それでも1通ごとに宛名が書かれているのですから、特定人あてであることも相違ないでしょう。
そうすると郵便局員が回収に来てくれない限り、運送業者に郵便局まで運んでもらうのを委託するのは違法と言うことになるのでしょうか?
しかし、発行会社では、株主総会招集通知文書の内容を秘密にしたい訳ではないのです。
要は、確実に配達してくれれでば良いだけでしょう。
また、同条3項では、物品の送り状を除くことになっていますが、その除外規定があると言うことは、逆に送り状も本来は信書に当たると言うことでしょう。
では、訴状や準備書面など一式を梱包して送り状をつけて宅急便などで送るのは、どうなるのでしょうか?
アジびら等政治的主張の印刷文書を、どこかで仲間に配布してもらうためにダンボール10箱分送っても同じことです。
ダンボールに入れて送ると物品になってしまうと言うものではないでしょう?
中味が、意思を表示したものや事実通知文書で、特定人向けであれば、ダンボール一箱分あっても良いのです。
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