11/18/07
通信の秘密3(信書とは?1)
宅急便に頼む人・・主としてダイレクトメールなどは、信書の秘密など気にしていないから頼むようになって次第に広まったのです。
膨大な量の発行・・価格パフォーマンスと一定時期の配達が身上ですから、秘密を守ってくれるに越したことはないですが、秘密を守れるかどうかを主要な基準で顧客が頼んでいるのではありません。
もちろん全国一律でなくとも、顧客は自分の送ってほしいところに送ってくれたら良いのです。
うちの事務所などは、被告数が多くて訴状一式と関係書類だけで段ボール箱が必要になるような場合、取りに来てくれるのが便利で頼むようになったようです。
(今は郵便局も来てくれるようですが、サービス競争に負けているのです。)
それに昭和30年代のことですが、ある企業の株主総会の招集通知の山・・トラック一台分を印刷所から郵便局まで運ぶ運送の手伝いをしたことがあります。
今でもこの種の運搬はもっと盛んに行われているはずですが、この運送段階では、まだ通信業務をしていることにはならないのでしょうか?
ちなみに、確実性の点は郵便でもあてにならないので、うちの事務所では昔から着くころを見はからって裁判所に電話して到着の有無を確認するシステムにしています。
法的手続きには不変期間といって、一定期間にしないと失効することが多いので、もしも郵便が着いていないときには、事務員が持参できる期間内に電話するようにしているのです。
郵政省の存在価値・・格好を付けるために、あくまで郵政省の存在意義である「信書の秘密を守る」ことや集配所の数などを主要な要件に許可制にしたものでしょうが、社会の実態と乖離しているのです。
ダイレクトメールの本質は、店頭での客の呼び込みを文書にしているだけでしょう。
店頭での大声での呼び込みは、その発声者のプライバシーなど考えていませんし、それを大量にビラや文書でばら撒く行為を、憲法で保障している通信・信書として、通信の秘密の対象にする必要はないでしょう。
あるいは書籍その他の設計図書などを宅急便で送ることがありますが、これは信書でしょうか?
書籍は、思想を表したものが多いのですが、元々公開・店頭販売しているものを送付するだけのことであって、その受取人の傾向が分かるといってもその程度の意味しかありません。
元々店頭で買うときも、こっそり買っている人の方が珍しいのです。
右翼の人も敵を知るために共産党系の本を買いますし、共産主義者も右翼雑誌を買いますので、そんなことが分かっても大したことはありません。
業者の方は、顧客のどう言う傾向の本や、好みかを知りたくて客の購買履歴(機能食品や園芸品その他すべての分野で)をデータ化してセールスの材料にしていますが、これらが業者に把握されているのをイヤダと言う人もいますが、せいぜいプライバシー侵害程度の話であって、思想を犯しているまでという人はいないでしょう。
関連ページリンク
©2002,
2003, 2004, 2005, 2006 稲垣法律事務所 ©弁護士 稲垣総一郎
Design
/ Maintained by Pear Computing LLC
