11/15/07
犯罪多発社会1(垣根の低下)
法の世界やコンピューターの世界では、自分の体を使って人の家に侵入したり、自分の腕で人を殴ったりしないので、違法行為の実行には抵抗感が少なく観念的・・バーチャル的ですから、できることを、即ち「しても良いこと」と誤解し易いところが問題です。
旧来の犯罪は、体を使う違法行為が中心でしたから、ちょうど自殺願望者が直前に思いとどまったり、自殺実行者でも殆どの場合ためらい疵が残るように、実行直前のためらいがあるものです。
泥棒でも強盗でも悪いことを実行するには、本来はためらいがあるべきですが、最近の泥棒集団の場合、業務化・・ルーティンワーク化しているので、犯罪抑止力としての乗り越えるべき壁が低くなっているようです。
あるいは、オレオレ詐欺やヤミ金なども、先物取引その他の詐欺的商法も心理的抵抗があるかというと、彼らには、それほどの抵抗感がなくなっているようです。
これに加えて、証券取引法違反や、サイバーテロその他近年発達した多くの犯罪は、もともと観念だけの違法・・体を使わない観念的な頭の中だけで考える違法行為に近いものですから、実行に踏み切るときの抵抗感が弱いところが問題なのです。
(ハッカーもキーボードを叩くという意味では実行行為性がありますが、家に侵入するような緊迫感がないでしょう)
「犯意の飛躍的表動」・・越えてはならぬ一線・・垣根を乗り越える意識・・犯罪抑止力が低くくなっているのが、経済犯やコンピューターを利用した犯罪の特徴です。
ですから、旧来型の犯罪ならば、実行するのに抵抗のある種類の人でも、経済事犯やコンピューター利用犯罪には抵抗感が低くなっているといえるでしょう。
秩序違反行為予備軍が、旧来型犯罪の社会には、下から10数%前後の人数であったとすれば、(そのうち実際に実行にまで行くのが数%かもしれません)高度社会では、30〜40%の人がボーダーライン上にいる社会になっているといえるでしょうか?
犯罪の抑止力として,刑罰が重視される傾向が有りますが、その前提として、犯罪実行の抑止力になるハードル・・垣根の高低が重要です。
堤防を低くしていけば、同じ水位でも水があふれやすくなるのと同じです。
「堤防を低くして置いて、レスキュウ隊員(警官や刑務所)や見回りばかり増やしても、洪水や溢水を防げないのです。
犯罪をへらすには、垣根の低い事例・・類型を、犯罪にしないのも1方法です。
政府は国立大学や国立病院を独立行政法人という名称に変えて、(税を使っているのは以前同様ですが・・・)公務員を万単位で減らしましたが、同じ方法です。
現在社会では、独禁法違反も証券取引法違反も、建築基準法違反(データの改ざんなど)も、饅頭の消費期限偽装も、政治資金規正法違反もすべて刑事罰にしないと、国民が治まらないでしょうから、政府の公務員減らしのような数字合わせでは国民が納得しないでしょう。
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