11/15/07
出来ることと、してはいけないこと(不動産登記法9)
ちなみに意思表示を命じる判決は、判決確定と同時に意思表示が完了したことになるので、執行の観念がありませんし、時効にかかることもありません。
(印鑑証明を貰っておいても、不動産登記令16条3項で発行後3ヶ月で使えなくなりますが・・・判決を取っておけば、無限に有効です。)
判決さえ取っておけば、10〜20年後でもいつでも登記申請できます。
たとえば、贈与契約がある場合、すぐに登記すると税務署が来ますが、贈与者(親など)を被告とする判決を得ておいて、10数年後に判決に基づいて贈与登記(売買でも同じです。)することも可能です。
税務署が登記したことによって贈与や売買に気付いても、10年以上前のことですから税金は既に時効になる理屈です。
ただし、こう言うことを計画的にやると何らかの処罰規定が別にあるかもしれませんから、
邪な心で行動しないことが肝要です。
弁護士は現にやってしまったことについて、これは時効ではないかと争うのは得意と言うだけのことです。
ちなみに、印鑑証明の有効期間3ヶ月がすべてのルールだと誤解している人がいますが、これは、不動産登記のルールとして(一応)決まっているだけで、公正証書の場合は6ヶ月ですし、すべて一応の基準です。
印鑑証明の有効期間中(発行後3ヶ月以内)でも、死亡しているのに、その遺族の一人が被相続人が生存中に交付を受けていた印鑑証明を悪用して、まだ生存しているかのように装って登記手続きをした場合、法務局は事情がわからないので、受け付けて登記をしてくれますが、結果的にこれは違法でしょう。
あるいは、資格証明が有効期間内でも、実際にその会社の代表取締役を1ヶ月前に辞任して辞任登記も済んでいるのに、2ヶ月前の登記事項証明や印鑑証明書で登記手続きやその他の取引をすれば、取引相手も気づかずに、法務局も受け付けてくれることがありますが(後発的に)違法になります。
法の世界では、やってやれないことはないというのと、それをやって良いかどうかは別問題と言うことです。不動産の売買契約をしても、所有権移転登記をする前に別の第三者に売られてしまい、後で買ったほうが先に所有権移転登記してしまうと、先に買った方がその不動産を取得できなくなります。
不動産登記の対抗要件の問題ですが、こうした2重売買の被害を防ぐために、代金支払いと同時に登記書類を預かるとか、仮登記の先行などの自衛措置がありますが、そういう行動が必要だということと、逆に資産隠しや2重譲渡をしてよいかとは、別問題です。
もっと日常的なことで言えば、施錠しないで家を留守にすれば泥棒に入られる心配があるからといって、鍵のかかっていない家があれば、泥棒に入って良いかは別問題といえば分かりよいでしょうか?
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