11/14/07
物権と債権4(民法384)間接履行強制1
直接支配が許されない考え方は、民事で言えば、例えば強制執行でも、作為を要する債務については、直接強制は出来ず間接履行しか出来ない仕組みになりました。
意思表示を命じる債務は、なおさらです。
民法
(履行の強制)
第414条 債務者が任意に債務の履行をしないときは、債権者は、その強制履行を裁判所に請求することができる。ただし、債務の性質がこれを許さないときは、この限りでない。
2 債務の性質が強制履行を許さない場合において、その債務が作為を目的とするときは、債権者は、債務者の費用で第三者にこれをさせることを裁判所に請求することができる。ただし、法律行為を目的とする債務については、裁判をもって債務者の意思表示に代えることができる。
3 不作為を目的とする債務については、債務者の費用で、債務者がした行為の結果を除去し、又は将来のため適当な処分をすることを裁判所に請求することができる。
4 前3項の規定は、損害賠償の請求を妨げない。
414条2項の間接履行とは、例えば建物収去の判決を得た場合、被告の腕を捕まえて建物を壊させる・・ムチで叩いて強制させるのではなく、自分が費用を出して業者に頼んでやってもらい、被告にその費用を支払えという間接的な強制執行に転換するだけです。
労働契約では、契約違反があっても、「契約どおり働け」と言って、強制労働を命じることも出来ません。
家屋明け渡しの判決も同様で、執行官が業者に命じて、荷物を運びだすのであって、被告の腕を捕まえて無理に荷物を持って出させるわけではありません。
414条2項但し書きの「意思表示を命じる判決」とは、例えば謝罪広告を命じる判決ですが、被告の頭を小突いて抑え込んで、土下座して謝らせ「すみません」と言うまで叩き続けるなどは許されません。
勝訴判決を得た原告が被告の費用で、被告の名で、新聞広告を出せるというだけです。
3項の不作為を命じる判決とは、たとえば私道の通行妨害禁止の判決が出ても、これに反して被告が物品を通路に置くなどして妨害した場合、原告は、自分で費用を出して、被告に代って除去できる・・その費用を請求できると言う執行方法です。
ただし、この違反を繰り返されると、その都度執行するのでは実務上・・コスト的に困難なことが多いので、普通は和解で終わることが多いのです。
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