11/13/07

意思主義と近代法(刑法94)

刑事処罰では意思主義偏重?であることは、繰り返し書いてきましたし、その反作用?として、数年前に意思能力がないことあるいは心神耗弱であったことによって、無罪または不起訴処分等になった事件の行為者に対する強制入院制度・・医療観察法が創設されたことも、09/06/06「保安処分9と心神喪失者等医療観察法4」前後で紹介しました。
41条の年齢制限も、意思能力の発達段階と関係があるでしょう。
ちなみにこれらは、違法行為があっても、責任能力がないので、罰しないと言うだけであって、違法行為であることは変わらないのです。
ですから、14歳未満の子供やキチガイに切り付けられた場合、その行為は違法ですから正当防衛の対象になります。
相手方の行為に違法性がない場合には、正当防衛の対象にはならず、緊急避難の対象になる仕組みです。
相手の行為に違法性がないのに違法行為だと誤解して反撃し、傷害等を負わせた場合、正当防衛ではなく、誤想防衛と言います。
(宅急便の配達員を強盗と間違ってナイフで刺した場合など・・・。)
緊急避難では相手が違法行為をしていないのですから、自分が守ろうとした以上の被害を相手に与えることは許されません。

刑法
(心神喪失及び心神耗弱)
第39条 心神喪失者の行為は、罰しない。
2 心神耗弱者の行為は、その刑を減軽する。
(責任年齢)
第41条 14歳に満たない者の行為は、罰しない。
(正当防衛)
第36条 急迫不正の侵害に対して、自己又は他人の権利を防衛するため、やむを得ずにした行為は、罰しない。
2 防衛の程度を超えた行為は、情状により、その刑を減軽し、又は免除することができる。
(緊急避難)
第37条 自己又は他人の生命、身体、自由又は財産に対する現在の危難を避けるため、やむを得ずにした行為は、これによって生じた害が避けようとした害の程度を超えなかった場合に限り、罰しない。
ただし、その程度を超えた行為は、情状により、その刑を減軽し、又は免除することができる。
2 前項の規定は、業務上特別の義務がある者には、適用しない。



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