11/11/07
要物契約4(寄託2)民法380(子供の引渡し)
消費寄託・・例えば銀行預金ですが、みなさんは、銀行から金利をもらうので有償契約かと誤解していると思いますが、銀行に預かり料を払うのではなく、保管料としては無償ですから、これも無償寄託の一種です。
小額預金の場合、そのうち保管料を要求される時代が来れば、有償寄託になるでしょう。
寄託は、要物契約ですから、予めの意思の合致・契約だけでは、効力が生じません。
子供や現金を預けて、初めて効力が生じるのですから、以前から何月何日の何時に子供を預かってくださいと約束してあったとしても、その時間に子供を預けろとか預金しろと要求する権利は、お隣の人や銀行にはありません。
ただし、寄託は「物」が対象ですから、人間を預かるのは、寄託そのものではなく寄託類似の契約と解釈されます。
その結果、寄託に関する殆どの規定が類推適用ないし準用されるでしょう。
660条の受寄者の通知義務は、最近当事務所でやったばかりの事件に関係があります。
子供の親権者をめぐる争いで判決を得たものの、引渡しをしてくれない事件があって、長い間所在調査していて、ようやく相手が預けている保育所の場所をつき止めて、彼が保育園に預けて出た隙に執行に着手して成功したのです。
保育所は、常識に従ってすぐに彼に通報したと思いますが、保育所は、こう言う規定があるかどうか知らなかったかも知れませんが、実はこうした規定があるのです。
ちなみに、子供の引きわたしを求める強制執行申し立ては、動産執行の申し立てになります。
子供は、よく動くから動産で、大人・・特に重たい人は不動産と言う区分けをしているのではなく、物品=犬猫同様・・・子供自身の意思・・作為を問題にしないという意味でしょう。
この後に、物権と債権の違いの説明として紹介しますが、作為の直接的強制執行は許されませんが、子供に対しては例外というわけです。
民法(受寄者の通知義務) 第660条 寄託物について権利を主張する第三者が受寄者に対して訴えを提起し、又は差押え、仮差押え若しくは仮処分をしたときは、受寄者は、遅滞なくその事実を寄託者に通知しなければならない(消費寄託) 第666条 第5節(消費貸借)の規定は、受寄者が契約により寄託物を消費することができる場合について準用する。
2 前項において準用する第591条第1項の規定にかかわらず、前項の契約に返還の時期を定めなかったときは、寄託者は、いつでも返還を請求することができる。 (返還の時期) 第591条 当事者が返還の時期を定めなかったときは、貸主は、相当の期間を定めて返還の催告をすることができる。 2 借主は、いつでも返還をすることができる。
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