11/08/07
権利義務のセット(双務契約)1(民法373)
戦後の基本的人権の強調に対して、
「今の若いものは、権利ばかり強調して困るが、権利には義務が伴う」
のだと言われて、私達世代は育ちましたが、これは、比ゆ的な言い方でした。
そうした政治的な発言とは異なり、民法の世界では、そのずっと前から権利と義務がセットになっていることが殆どです。
このように双方に何らかの義務があるのを双務契約と言いますが、売買、請負、委任、賃貸借、等々この世の殆どの契約が双務契約です。
みなさんの日常生活を、例に取ればすぐに分かりますが、電車やタクシーに乗る権利もあれば、その代わり運賃を払う義務もある、ハンバーガーや牛丼を食べる権利には、代金の支払い義務がついてきます。
その逆にこうしたサービスや物品提供者は、代金を請求する権利がある代りに、相応の品質のサービスや物品提供義務があるのです。(赤福のように消費期限をごまかしたり、ニチアスのように不正建材テストを受けるのは、許されません。)
税金だって、払う義務ばかりではなく、政府はその見返りに何らかの公的サービスの提供義務を負っています。
ただし、これは法的義務ではなく政治的義務ですが・・・・。
その他、親子夫婦友人であれ、法的義務まで行かないまでも、何らかのギブアンドテイクが基底にあるものであって、何ら対価関係のない一方的な関係は、皆無あるいは長続きしないと言ってもいいくらいでしょう。
他人の世話をすれば、感謝されるかと思う人が多いでしょうが、あまり一方的な関係ですと借りの多い人は逆に精神的負担になってきて、恩義のある人に対して陰口を言う傾向があります。
あるいは、道で遠く見かけると避けるようになるのが、小人の悲しいサガと言うべきでしょう。
「これだけ世話しているのにふざけた奴だ、遠くからでも見かけたらよってきて挨拶しても罰が当たらないはずなのに、こそこそ隠れるなど許せない」
と言う人がタマにいますが、小人は、あまりにも一方的に世話になっていると却って煙たくなるものなのです。
もしも、目ざとく寄ってきてニコニコ挨拶する人がいたら、それはかなり心臓の図太い人の部類になるでしょう。
詐欺師には、こう言う人が多く、「いやあこの前は損をかけてすみません、今度こそ何とかしますから・・・」等と言って、寄ってきて「ちょっと済みません、タバコ一本下さい。」などといって、図々しく近寄ってくるものです。
ですから、人に対する親切や恩の施しと言うものは、相手に逃げ回られないくらいに・・ほどほどにして相手にもちょっと花を持たせる程度が長続きすると言えます。
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