11/02/07
組合3(民法364)業務執行と共有物の処分
組合契約に基づいて出資した財産は、各人の共有になります。
ですから、ある人が労務しか出資していないとしても、他の人が物品(たとえば車や土地)を出していると、労務だけの人もその車や土地の共有持分を有することになるのです。
しかし、物権法の共有とは違い、これは観念的なものに過ぎず、共有登記をしてくれる登記法の仕組みもありません。
ましてや前回紹介したように、労務出資・・技術力を出資の対象にしている場合、(独立開業には、一定の経験・・技術力が必須ですから、労務の提供が大きなウエートを占めていることが実際には多いのです。)その技術を共有することは現実に不可能でしょう。
ですから、ここで言う共有とは、共有類似という観念的・・理念的な意味でしかないことになります。
民法
(組合財産の共有)
第668条 各組合員の出資その他の組合財産は、総組合員の共有に属する。
(金銭出資の不履行の責任)
第669条 金銭を出資の目的とした場合において、組合員がその出資をすることを怠ったときは、その利息を支払うほか、損害の賠償をしなければならない。
組合とは団体ではなく、個々人の契約関係だとは言うものの、共同事業を営む以上は、その業務の執行が必要です。
この業務執行がある以上、共同の損得が発生するので、普通の共有とは違った扱いが生まれてくるのです。
業務執行も普通の共有の場合は、共有物の管理や処分は、多数決その他の方法で一々決めていくのですが、組合の場合は事業ですから、何かするたびに各人の意見を聞いていたのでは、物事が進みません。
それに、本来の共物の処分になると多数決でもだめですから、(各自が自己の持ち分を勝手に売れるのですが、その裏返しとして、他人の持分を処分する権利がないのです。)ひとつの物品を売ったり、あるいは、買ったりする度に全員の同意がなければなりません。
組合事業として農産物・・トマトやキュウリを売る場合を想定したら分かり易いですが、このキュウリは組合員10人の共有だから、その10分の1の持分しか売れないとなれば漫画です。
業務執行者を決めておく必要があるのは、当然です。
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