11/01/07

相続民分32(法362)組合1

以上見てきたように、分割前の相続分の権利性は、学説が合有と主張しているだけのことがあって、組合の持分権や、同族会社や非公開会社の株式や出資金に似ています。

民法(組合財産の共有)
第668条 各組合員の出資その他の組合財産は、総組合員の共有に属する。(組合員の持分の処分及び組合財産の分割)
第676条 組合員は、組合財産についてその持分を処分したときは、その処分をもって組合及び組合と取引をした第三者に対抗することができない。
2 組合員は、清算前に組合財産の分割を求めることができない。
(脱退した組合員の持分の払戻し)
第681条 脱退した組合員と他の組合員との間の計算は、脱退の時における組合財産の状況に従ってしなければならない。
2 脱退した組合員の持分は、その出資の種類を問わず、金銭で払い戻すことができる。
3 脱退の時にまだ完了していない事項については、その完了後に計算をすることができる。

上記のように、668条では組合財産も法律上は、共有となっていますが、その次676条以下の条文を紹介するように、組合結成の協同事業性を反映して、本来の共有に反してイレギュラーです
遺産の場合、第三者に相続分を譲渡してしまっても、他の遺族が一ヶ月間だけ買い受けることができるだけですが、組合では、期間の制限なく、対抗できない・・・組合の方では買受人を組合員として相手にしなくとも良いことになっています。
また組合員は組合の個々の財産に直接の共有権を持つのではなく、トータル的割合権でしかありませんから、特定の物品を出資していても、それを返してくれといっても、金銭で返されても、文句言えません。
自分が事業に必須の物品(機械設備など)を出しているから、「自分がやめると言えばみんな困るはず・・・」と言う思惑は通じません。
相続分は、具体的な分割が完了するまでは、その権利は遺族という一種共通目的?価値観を持ったグループ・・一種の団体の所有で、相続分はその組織解体中の財産に対する持分という印象が濃厚です。
会社の清算財産や、組合と違って、遺族団体は、経済合理的な計算だけで分割するものではありません。
しかし、法的に遺族団体という特殊な法人格が用意されていない、・・あるいは組合のような清算方法が法定されていないところが、事態をややこしくしているのです。



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