11/30/06
カイロ宣言と領土的野心1
事のついでにポツダム宣言の下地になったカイロ宣言を紹介しておきましょう。
敗者の子孫である日本人としては、あまり気持ちの良いものでは有りませんが、史実を知るためには、原文に当たるのも必要です。
この宣言が日露の北方領土問題に於ける日本側の主張の基礎になっているのです。
日本は千島列島を第1次世界大戦以後に取得したものでは有りません。
また中国が「臺灣及澎湖島ノ如キを」取得するようになっていますが、これも第1次世界大戦以後に取得したものでないばかりか、中国から取得したのではなく、どちらに帰属するかはっきりしない状態(本来台湾は台湾であって、どこかの国に帰属すべきものでもなかったのです。)が、日清戦争によって、決着が付いただけでした。
この宣言では、中国の主張を書いただけであって、これによって日本が盗取したことにはならないでしょう。
「右同盟國ハ自國ノ爲ニ何等ノ利得ヲモ欲求スルモノニ非ス又領土擴張ノ何等ノ念ヲモ有スルモノニ非ス
というのですが、ここでの中国の主張に同調しているのは、まさに領土的野心に加担しているものであって、既に破綻しているのです。
この後に続くヤルタ会談で、ソ連の参戦の条件として満州での権益と千島列島の領有を認めるなどの密約(ヨウロッパ分割も)が行われていますが、連合国がこの機会に領土的野心で行動していたことを、否定することは難しいでしょう。
反植民地戦争ならば、何故ソ連に参戦の条件として満州の権益認めたのでしょう?
要するに米英が、中国を抱き込まねば、半植民地戦争にならないので、中国を抱き込むために日中間の領土争いで負けていた中国の言い分をそのまま認めたのがカイロ宣言であり、その後にソ連の参戦を求めるために満州の権益と千島列島を与えたのでしょう。
千島列島は、樺太と交換したものであって、ヤルタ会談(米英ソ三巨頭会談)の密約によって、たった2日間の参戦によって、奪ったのはソ連の方です。
最後にアメリカ自身何ら権限なく、日本独立後も小笠原諸島や奄美諸島や沖縄を不法占領していたのもその延長でしょう。
講和条約の条件であったかどうか知りませんが、このカイロ宣言でいうところの「領土的野心がない」・・と言う原理から言えば、日本はこれら諸島をアメリカから戦争で奪ったものではないのですから、アメリカが占領していたのはどう言う根拠があるのか・・武力奪取以外には根拠がないでしょうという意味です。
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