11/07/06

多段階資格社会と包括資格社会(専門化する社会)1

日本では、行政手続の代行は行政書士に、税務関係の申請代行は税理士に、登記手続は司法書士に、宅地建物取り引きに必要な不動産物件関係知識の習得で足りる資格は、宅建取り引きには、宅建主任にと、必要な知識・能力の程度に応じて棲み分けて来たのです。
アメリカのように何もかも、LAWYERの資格を要求する制度よりも、軽易な知識経験で足りる場合には、それに見合った軽易な資格で対応する日本の方が合理的でしょう。
近回りは軽乗用車で、高速道路を走るときは高級車でと使い分けるようなものです。
大体「万能の何とか」と言う触れ込みで何でも出来そうな実用新案製品ほど、使い勝手が悪いものです。
普通の不動産取引では、物件説明に必要な程度の知識・能力程度のレベルの易しい試験にして、数多くの人殆どの不動産屋に資格を与える現行の制度の方が合理的でしょう。
(前回宅建業法16条の条文を紹介したように、県単位の試験制度です。)
難しい問題があれば、(現場担当者は難しい問題を含んでいるかどうかだけ分かれば良いとも言えます)そのときだけ個別に弁護士相談すれば足りるのです。
実際、私達はそのような形で、これは難しいのではないかという疑問を持った不動産屋や、消費者の相談を受けています。
何も問題のない一寸した契約にまで、憲法から民法、刑法、商法、証人尋問のノウハウなどを習得した弁護士が出る必要がないでしょう。
司法書士も同様です。
登記制度に精通していれば足りるので、試験内容もそれほど高度である必要がないのです。
(司法書士試験も、私が司法試験受験のころは、宅建主任同様に県単位の資格試験でしたし、・・その後国の試験に昇格しましたが、現代でも思考力を試すと言うよりは、手続に精通しているか否かを試すのが、主たる目的の試験でしょう。)
税理士も同じことであって、もちろん憲法も詳しいに越したことがないとしても、先ず税法関係、会計原則さえ詳しければ、役に立つと言う特化した資格で良いのです。



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