11/05/06
相続税法30(跡取り優遇制度10)
いつも書くことですが、社会実態の変動は、いきなり全国一斉に起こるものではないので、ここで書いているのは、大方の傾向です。
法律と言うものは大方の傾向に合わせて、あるいは社会の進むべき方向に誘導する目的で造るべきなのです。
例外事情は特例で対処すべきでしょう。
例えば、車社会では、道路事情にもよりますが、原則として時速40キロを妥当としておいて、立派な道・高速道路などでは、例外的に80キロ〜100キロまでの標識で示す、住宅街の狭い路地では、逆に20キロ前後に規制するなどです。
農家の声が大きいからと言って、後ろ向きの改正をするのは国の方向を誤るでしょう。
社会実態の遅れた地域や産業については、それぞれの特例法(独立の法律制定もあれば、条文の中で特例を設ける仕組みもあるでしょう。)で対処すればいいのです。
これまで紹介している農家向けの農業後継者向けの制度もその一種です。
均分を原則にしながらも遺言で修正できる・・その遺言も遺留分減殺で更に修正される仕組みもその1種です。
昭和33年法(現行法)は、遅れた社会意識・・長男一人占めの援護・・温存策でもあったのです。
昭和33年法(現行法)以前の各人取得額に応じて課税する方式は、逆に、民法で定めた均分相続の推進効果を持っていたのです。
(大勢で相続した方が、相続税がべらぼうに安くなるのですから、単独相続は減少したでしょう)
そこで、占領軍・・アメリカは、日本の民主化のために、均分相続制を導入させるとともに、相続税の体系を取得課税方式にしていたのですから、考え方が一貫していたのです。
11月3日・・・・・1「相続税法25(跡取り優遇制度8)(少子化対策)」で紹介したように、保守合同後の巻き返しが始りましたが、民法そのものの改正までは出来ないものの、先ず裏口である税法から、切り替えていったのが日本政府でした。
このように税法や補助金は、社会の進むべき方向へのブレーキ役にも推進役にもなるので、民法や刑法のように派手ではないけれども、実質的にとても重要な法律です。
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