11/03/06

相続税法26(少子化対策3)

基礎控除を大きくして各人の控除を少なくすると、一人が単独取得の場合でも税額はあまり変わりませんし、基礎控除を小さくして各人の控除を大きくすると一人占めの場合には、税額が大きくなります。
例えば、現行の基礎控除額5000万円を0にしてしまい、その分を平均的子供の数に割り振れば、その差が歴然です。
11月2日・・・・・3「相続税法24(跡取り優遇制度7)」の試算は、分かり易くするためにした、その例です。
実際の政治では、基礎控除現行の5000万円を4000万〜3000万〜2000万円〜500万円と順次下げて行くいろんなパターンが考えられます。
3人の相続で、合計控除を8000万円のまま変わらない前提で考えると、基礎控除の減少する分だけ一人当たり控除が増える計算ですので、3人で割って行くと、上記のように仮に基礎控除が2000万円になった場合には、一人当たり控除が残6000万割る3で2000万円に上昇します。
このように、基礎控除が少なくなればなるほど、実際に均分に相続した方が、一家全体の納税額が少なくて有利になり、基礎控除が大きくなればなるほど、相続人数による差が低くなります。
(自分の控除しか使えないようにした場合の話です。)
現行の3人で8000万円控除の内訳を、基礎控除7900万円にして各人の控除を約33万円にした場合には、相続人数の増減は、納税額には殆ど関係がなくなることが分かるでしょう。
このように税制では、一寸した数字の入れ替えで、国民の総納税額には中立であっても、少子化対策か少子奨励策か、単独相続か、諸子に公平に分けるかなど、大幅に効果が変ってくるのです。
戦後、私が育ったころには、
   「狭い列島に多くの人口がひしめいていて困った国だ」
言うのが、国是のような時代でしたから、基礎控除を大きくしている現行法(昭和33年法)は、少子化奨励政策だったのです。
こうして、南米などへの移民(口減らし・・・一種の棄民政策でした)が、奨励された時代です。
その咎めが出たのが、最近の中米への移民問題・・・国家賠償請求事件でした。
私は、01/05/03「外国人労働力移入 2(人口減少賛成)」前後のコラムで書いたように、少子化もいいじゃないかと言う意見ですが、もしも、これから、子沢山を希望するならば、基礎控除を減らして一人当たり控除を大きくした方が良いでしょう。
少子化対策と言えば、各種子育て支援策は、結果的には補助金・・・低所得層向けばかりですが、相続税は資産家中心ですから、相続税をいじる方が、質の良い日本人の増加に繋がるでしょう。



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