11/02/06
土地区画整理法5(仮換地)
売買減歩の結果同じ場所で縮小するだけの場合を、現地換地、まったく別の場所に飛んでいって土地を貰う場合を飛び換地と言います。
平均的減歩率は30%が相場ですが、その分(面積が減る)以上に整理された後の土地は、街区が立派になって値上がりしますので、みんな損はないし、公平な制度です。
こうした事業資金を捻出するためには、保留地と言って駅前広場に面した土地などを、組合保有にして、第3者に売りだして、その売却金で工事などの費用を出すのが普通です。
ところが、バブル以降の不景気で、保留地売買が予定価格で売れなくなり、事業停止になっている組合が続出したのです。
ところで、10月30日〜11月1日の2で紹介している遺産分割調停事件では、区画整理の途中でしたが、その土地の一部が売れることになって解決したのです。
その仕組みを、紹介しましょう。
換地事業は長期化しますので、換地事業が終わらないうちに途中で自分の土地を売りたいときにどうするかと言う説明です。
本換地になるまでは、本来土地を売ることは出来ないのですが、その途中の権利・・組合員資格を移転することにしているのです。
組合員資格だけの移転では意味がないのですが、本換地になる前に仮換地指定と言う制度があって、特定の土地について仮換地指定を受けると、そのときから占有が移転し、自由に使用収益が出来ることになるのです。
仮換地の土地を買った人は、組合に売主と連名で届ければ、組合では、これを承認し、組合の帳簿・・・組合員名簿ないしは、土地権利者名簿の書き換えをしておいて、本換地になれば、その買主名義に登記してくれる仕組みです。
何となく頼りない仕組みではありますが、株式引受権(買受予約権)の売買みたいなものと思えばいいでしょう。
買う方は、名義が変らなくとも、さしあたり使えればいい訳ですから、それで取り引きが成り立つ訳です。
ただ本換地ではないので、経済的には、土地の売買なのに、法的には、組合員資格の移転手続になるのです。
土地区画整理法を見ましょう。
土地区画整理法
昭和29・5・20・法律119号
第26条 施行地区内の宅地について組合員の有する所有権又は借地権の全部又は一部を承継した者がある場合においては、その組合員がその所有権又は借地権の全部又は一部について組合に対して有する権利義務は、その承継した者に移転する。
(保留地)
第九十六条 第三条第一項から第三項までの規定により施行する土地区画整理事業の換地計画においては、土地区画整理事業の施行の費用に充てるため、又は規準、規約若しくは定款で定める目的のため、一定の土地を換地として定めないで、その土地を保留地として定めることができる。
(仮換地の指定の効果)
第99条 前条第1項の規定により仮換地が指定された場合においては、従前の宅地について権原に基づき使用し、又は収益することができる者は、仮換他の指定の効力発生の日から第103条第4項の公告がある日まで、仮換地又は仮換地について仮に使用し、若しくは収益することができる権利の目的となるべき宅地若しくはその部分について、従前の宅地について有する権利の内容である使用又は収益と同じ使用又は収益をすることができるものとし、従前の宅地については、使用し、又は収益することができないものとする。
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