11/13/05
農家は、自分の畑を10センチでも広くしたいのですが、商人は店舗面積にこだわるよりも別に支店を出したくなる本能の違いとも言えるでしょう。
ラーメン屋さんで言えば、一店舗の規模拡大で、椅子席を100席にするよりも、20席程度の店を飛び飛びに5店舗持った方が良いと言えば分りよいでしょうか。
これに対し、農地の場合は50坪の水田10個が飛び飛びにあるよりも、500坪の水田がまとまってひとつになっている方が効率がよいのです。
ギリシャなど地中海貿易国に始って、オランダやイギリスの東インド会社の経営も飛び地戦略(飛び地に植民していくのです)でした。
他方ロシアはご存知のように農業社会でしたから、じわじわとした領域拡大に固執してきたのです。
またフランスは農業主体から発達した商業国家でしたから、(今でも農業の比重が大きいですよ)海外領土の持ち方も、農業的で土地にこだわる傾向が強いのです。
この結果、フランスは概して独立要求にも簡単に応じませんので、ベトナムでのベトミンとの戦いやアルジェなど泥沼化しやすいのです。
商人は、採算が取れないとなれば、あっさり撤退しますが、農家は一旦掴んだが最後、簡単に手放したがらないのが、習性です。(これが一所懸命とか死守する精神風土のふるさとです)
ちなみに日本でも、信長は戦略拠点型でしたが、武田信玄や徳川などは、じわじわ型でした。
囲碁で言えば、地に辛いタイプの碁師は農村出身系といえるでしょうか?
ですから、アメリカは占領した土地でも返した方が良いとなれば、沖縄だけでなく小笠原諸島まで簡単に返還して来たのですが、これはアメリカが、海賊の血を引くイギリスの後裔であるからこそ、こう言う選択が出来たに過ぎません。
これを手放しで喜んで、国際正義がとおる時代であるとか、アメリカが偉大である・・・正義感や懐の深さを感激しているのは、歴史の読みが浅いだけです。
アメリカだって、譲らない分野(石油利権やイスラエル問題など)では譲らないのです。
これに味を占めて、国際信義や正義感に頼ってロシアから北方領土の返還を求めるのは、御めでたいと言うか無茶と言うもので、一旦肉片をくわえた犬の口から、「あ〜ん」と口を開けさせて取り戻すよりも、難しいかでしょう。
これは、アメリカに比べてロシアの性質(たち)が悪いのではなく、ロシアの生い立ち・・歴史・社会の成り立ちが違うに過ぎないのです。
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