11/09/05

変質常習犯罪の解決3(刑罰の目的3)

明治の初めに、犯罪者は怠け者が多いから、犯罪者には勤労意欲を植え付けるのが更生に有効であると言う思想が広がったころから、ヤクザ者を遊び人というようになったのでしょう。
あるいは、遊び人がヤクザになることが多かったからでしょうか?
しかし、新たな犯罪者の故郷は、怠け者とは限りません。
政治資金規正法違反や、選挙違反に限らず、証券取引法違反や談合事件などは怠け者がやる犯罪ではないのです。
旧来型の犯罪である詐欺や窃盗も、正業に就いていないからそうなるともいえますが、それは結果でしかないことが多いのです。
詐欺犯などは、元々は真面目に働いているが、商売が左まえになって苦し紛れに返す当てのない借金をしたり、不動産売買などで、つい、売買物件のマイナス情報を隠してでも早く売ってしまおうとして犯罪になることが多いのです。
その他の傷害や窃盗なども、定職についていないことが多いのですが、本人は怠けているのでなく、人間関係がうまく行かず、どこへ行っても直ぐに辞めざるを得ないことが原因であることが多いのです。
要するに知能が低いので、どこへ行っても人の気に触ることを言ったりしたりして嫌われるので、気の小さいのは辞めて行くし、荒っぽいのは直ぐけんかしてしまうと言うわけです。
このように最近の転職繰り返し組は、怠け者と言うよりも、社会不適合組みなのです。
昔と言っても私の子供ころまでは、一家に一人くらいは不適合者がいても大家族内で農作業や家業の下働きなどで何とかしていたのです。
今はすべて家庭から追い出してしまうので、精神病院入院まで行かない人や、肢体不自由児まで行かないけれども不器用で何も出来ない子供が、そのまま社会の荒波にほうり出されてしまうのが、犯罪予備軍増加の大きな意味での原因です。
以前04/29/02「破産 4 (破産原因は生活苦?遊び過ぎ?)」以下のコラムで、サラ金と社会福祉の問題を書きましたが、同じことが労働や犯罪にもいえるのです。
はっきりした精神障害やはっきりと片足がないと言えば、生活保護に始って、その他の救済手段が用意されているのに、そのちょっと上の階層に対する手当てがない社会なのです。
社会的不適合による犯罪者が増えているのですから、両親同様に、「何故転職ばかりするんだ?しっかりしろ」と精神論ばかり言っても、実際の解決にはなりません。
彼ら弱者は、働かないのが悪いと言う説教は耳がたこになるほど聞かされているし正論ですから、一言の反論も出来ないのです。(まして彼らは口下手です)



関連ページリンク

Powered by msearch
稲垣法律事務所:コラム:検索

検索ベースはこちらから

 


コラムTOP

リンクを当コラムにはられる方はお読み下さい

©2002, 2003, 2004, 2005, 2006 稲垣法律事務所 ©弁護士 稲垣総一郎
Design / Maintained by Pear Computing LLC



ブログ
株式投資