11/09/05

変質常習犯罪の解決3(刑罰の目的1)

出所者情報の開示は、変質・常習犯罪の解決には、さして効果がないのに、対策と称して麗々しく報道しているのですが、そんなことよりももっと抜本的な再犯防止の研究をすべきでないかが、私の意見です。
迅速な検挙が、犯罪の発生を減らす効果があるのは確かですが、変質者や常習者の多くは、そうした合理的思考で犯罪を実行しているのではないのです。
常習的性犯罪者或いは、その他の常習的犯罪者自身とじっくり向き合って話してみても、犯罪者自身が何故こうなるのか、自分でもわからないという苦悩に直面している事が多いのです。
私が昨年から担当しているある事件では、被告人はこれまでに、連続強姦事件の罪で、10年単位の服役だけでも2回も終えているのですが、これを終えて出てから、ホンの一か月するかしないで再犯を繰り返して検挙されたものです。
服役歴からも分るように、既に60歳を越えていて、精力があり余っている事件ではないのです。
問題は、精神的な奥深い所にあるようなのですが、本人もそこの所がなんともわからないので専門家に見てもらいたいという希望なのです。
犯罪者の逃げ道だろうと言う意見もあるでしょうが、そうとばかり言えないのが、変質者による犯罪の多発現象です。
ところが、今の所、精神科とかその他の病院では、自らお金と時間をかけて通院する人だけが対象ですから、この種の人たちの苦悩を解決する診療科目が発達していません。
それぞれの専門家が育っていませんので、再発防止のためにどうやって教育すればいいのかの論争もなければ、意見もないのです。
刑務所に入れても、どのように教育すべきか分らないまま、無目的に刑務所に放り込んでいるのが現状です。
病人で言えば、病名も決めないで「兎も角1年入院していなさい」と隔離しているようなものです。
ハンセン氏病の隔離も似たような精神でしたが、やっとこれがなくなったのはご存知のとおりでしょう。



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