11/11/04

市民にとっての目明し(警察)の必要性3

話が飛びましたが、社会実態を背景に考えると、わが国では、大名屋敷や大金持ちを狙う義賊が出るのがやっとでしょう。(こんなこともに実社会では滅多に考えられません)
火付け盗賊改めの長谷川平蔵が映画で活躍するような、大掛かりな盗賊団の発達もなかったし、彼らが市民を恐怖に陥れるようなことは、実際には殆どなかった筈です。
それに、西洋のように、貴金属が発達していなかったので、何カラットのダイヤや宝石を盗むわけには行かず、(芸術品としての磁器、陶器や、書画骨董はありましたが、これを盗むと処分の段階で足がついてしまいます。)千両箱はとても重くて、簡単に担いで逃げることは出来なかったといわれています。
歴史や現実から見れば、刑事機関(これを担っているヤクザ組織でもある目明し・岡引きなど)は、市民から見て頼るべきものというよりも、恐ろしいものでしかなかったというのが真実でしょう。
つい最近まで、子供の躾(躾)や、子供が泣き止まないときに、「おまわりさんに言いつける」とか、「おまわりさんが来る」という脅し文句があったのを記憶している方が多いでしょう。
躾、教育の問題としては、「おまわりさんに叱られるからいけない」のではなく、「良くないことは良くない」と言う方法で躾すべきだということになって、次第にすたれましたが、庶民のおまわりさんに対する素朴な印象が良く分る習慣です。
わが国では、警察あるいは、横目、目付け、大目付などと言えば、お上の手先(犬とも言われます)として、権力に不都合なことがないか嗅ぎまわる役目しかなかったのです。
横目で見られるのも、目を付けられるのも、あまり気持ちのよい表現でないことは皆さんも納得でしょう。
また、査察とか監察という現在用語で考えても、お上から何かお咎めを受けるための手順のようで、嫌なものです。
明治以降に生まれた「警察」の用語から考えても、市民から喜ばれる、市民のための存在としてではなく、市民を監視し、押さえつける目的の機関であったことは明らかでしょう。
庶民の味方、悪事を暴く刑事もの、(遠山の金さんや、最近では、暴れん坊将軍などもこの系列です)または目明しが主役になったストーリーが、テレビの中心となるのは、わが国の歴史・実態に反しているのです。




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