11/09/04

捜査機関の民営化=2足のわらじ1(目明し・岡引き3)

彼ら岡引きや目明しの収入は、今春ころに問題になった旭川中央署の報奨金の流用問題同様に、決まった給金でなく、報奨金での協力関係でしたから、安定収入にはなりません。
その上に、公式でなかったために彼らの行動に対する公式ルールもあやふやです。
さらに言えば、彼らの本業(出自)が、ヤクザなど日ごろから非合法な不良的存在でしたから、非合法強制力の行使が黙認されると、目明し自身の私利私欲の為に、(と言っても安定収入がないのですから仕方ない面もあるでしょう)言いがかり逮捕の誘惑が生じたのでしょう。
現在でも役所の裏金作りが発覚すると、決まって私的流用も発覚します。
闇で裏金処理するうちに、少しくらい自分も使ってもいいだろうくらいの誘惑に負ける人がいるものです。
こうして、岡引きや目明しには合理的規制がないまま、ショッピイてくればいいと言う安易な運用と相俟ってタガが緩み、町のダニみたいな存在になってしまった(あるいは助長)のです。
見方を変えれば、もともと町のヤクザ者やダニみたいな者を、下請けに使ったことにより、本性が発揮しやすい「お墨付き」(十手)を与えた結果になったとも言えます。
彼らは、もともとやみ組織ですから、彼らは気に入らないものがあると、(袖の下などを断ると、)無理に犯罪をでっち上げてしまうことが、多くなってきたらしいのです。
こうした弊害から、(弊害の内容は、私の意見です)「何回も幕府から岡引きや目明しの使用禁止令が出されていた」と、法制史の本に書いてあります。
戦後流行った、各地の大親分・(誰でも知っているところでは、清水次郎長、さらには黒駒の勝蔵、、千葉では、飯岡の助五郎、笹川の繁蔵、上州では大前田の栄五郎などなど)、渡世人同士の出入り映画(有名なところでは荒神山の果し合い?)あるいは股旅(三度笠)ものでも、2足のわらじを履く方が汚い悪役として出てきます。
あるいは、赤城山に籠もった国定忠治でもそうですが、お上にたてつくのが主役でした。
鞍馬天狗に出てくる岡引きは、こうした暗い史実を前提とした物語ですし、その他の幕末勤皇浪士主役の多くの物語は、お上にたて突く方が主役で、取り締まる方が悪役として出て来たものです。
このころは、泥棒でさえ、「ねずみ小僧次郎吉」などの義賊ものがはやったのですから、いかに国民が、権力に対する忌避感・嫌悪感を持っていたかが分ります。
考えようによっては、映画人が偏っていたという評価にもなるのでしょうか?




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