11/04/04
保釈1(刑事訴訟法9)
そこで、無罪の推定があることと、長期勾留の弊害、人権保障の諸点から一定以上の重罪犯罪を除いて、起訴後には保釈請求があれば、原則として釈放する制度があるのです。
刑事訴訟法を見ましょう。
第八十八条 勾留されている被告人又はその弁護人、法定代理人、保佐人、配偶者、直系の親族若しくは兄弟姉妹は、保釈の請求をすることができる。
2 第八十二条第三項の規定は、前項の請求についてこれを準用する。
第八十九条 保釈の請求があつたときは、左の場合を除いては、これを許さなければならない。
一 被告人が死刑又は無期若しくは短期一年以上の懲役若しくは禁錮に当たる罪を犯したものであるとき。
二 被告人が前に死刑又は無期若しくは長期十年を超える懲役若しくは禁錮にあたる罪につき有罪の宣告を受けたことがあるとき。
三 被告人が常習として長期三年以上の懲役又は禁錮にあたる罪を犯したものであるとき。
四 被告人が罪証を隠滅すると疑うに足りる相当な理由があるとき。
五 被告人が、被害者その他事件の審判に必要な知識を有すると認められる者若しくはその親族の身体若しくは財産に害を加え又はこれらの者を畏怖させる行為をすると疑うに足りる相当な理由があるとき。
六 被告人の氏名又は住居が判らないとき。
第九十条 裁判所は、適当と認めるときは、職権で保釈を許すことができる。
第九十一条 勾留による拘禁が不当に長くなつたときは、裁判所は、第八十八条に規定する者の請求により、又は職権で、決定を以て勾留を取り消し、又は保釈を許さなければならない。
2 第八十二条第三項の規定は、前項の請求についてこれを準用する。
第九十二条 裁判所は、保釈を許す決定又は保釈の請求を却下する決定をするには、検察官の意見を聴かなければならない。
上記の89条で1〜3号の重罪容疑者の場合は、許可できないことになりますが、その他の場合は保釈が原則ですので、権利保釈と言います。
上記重罪犯の場合は権利がないものの、次の90条で職権で保釈が認められる仕組みですので、裁量保釈と言います。
さらに91条では、こうした条件に該当しなくとも、(裁量で保釈すべき場合にあたらなくともと言う意味でしょう)不当に長くなりすぎた場合には、(何がなんでも)「勾留の取り消しまたは保釈を許さなければならない」と定めて、何重にも被告人の拘束が長くなりすぎないように定めているのです。
まさに戦後直ぐに出来た法律の特徴、人権保障に熱心な時代精神の面目躍如というところです。
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